cogito ergo sum Pfitzner - チェロ協奏曲 ト長調

Rohan de Saram (vc)

Bohumil Gregor指揮

Netherlands Radio Orchestra(オランダ放送管弦楽団)

1980年録音

Mayer - プラチャンダ

Rohan de Saram (vc), Druvi de Saram (p)

1983年録音

Mayer - 6つのラーガマーラ

Rohan de Saram (vc), John Mayer (tanpura)

1983年録音

レーベル:First Hand


演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


HMVの解説によれば、『カザルスに「かれの世代で、こんなにも天賦の才に恵まれたものはほとんどいない」と言わしめ、ミトロプーロスが「稀にみる天才で、生まれながらの音楽家、おどろくべき若いチェリスト」と評した、現代最高峰のチェリストのひとり、ロハン・デ・サラム』が、プフィッツナーのチェロ協奏曲とメイヤーのチェロのための室内楽曲を演奏した1枚です。

ハンス・エーリヒ・プフィッツナー[Hans Erich Pfitzner, (1869–1949)]も初めて聴きますが、ロシアに生まれドイツで育った作曲家で、Wikiに拠れば、『第一次世界大戦前後のモダニズムを徹底して嫌い、政治的にも文化的にも保守主義者を押し通そうとした』んだそうです。

ここに収められているチェロ協奏曲は単一楽章の16分ほどの楽曲ですが、確かに後期ロマン派的な雰囲気が全体を通じて感じられますが、それでも現代的な側面も微かですが感じられます。

2004年に亡くなったインドの作曲家、ジョン・メイヤーもお初の作曲家です。

チェロとピアノのための8つの楽曲から成る「プラチャンダ」、HMVの解説にもありますが、組曲の様な様相で、あくまでもチェロが主役と感じられる楽曲ですが、多様性に富んだとても面白い楽曲です。

「6つのラーガマーラ」はチェロとタンプーラ(インドの弦をはじいて音を出すシタールに似た楽器)の為の楽曲ですが、タンプーラは開放弦をはじいて音を出すだけの楽器らしく、ここでの演奏は作曲者のジョン・メイヤー自身が行っていますが、効果音的な扱いに聴こえます。

メイヤーのこれらの楽曲は、ロハン・デ・サラムの為に書かれた楽曲らしく、とても熱の入ったチェロを堪能できる演奏だと思いますが、クラシック音楽然とした印象ではなく、民族音楽をセンスある現代的な楽曲、それもクラシックで言う現代音楽ではなく、都会的なセンスのある楽曲に仕立てたかのような印象だったりします。


タンプーラ
cogito ergo sum


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


実在感も高く、音の輪郭もしっかりした好録音だと思います。

左右への広がりは、チェロ協奏曲でもワイドな部類ではないのですが、楽器の質感が感じられるストレートさがあります。

音の粒立ちや切れも十分で、奥行き感もそこそこ感じられます。

ただ、録音年が古いからか、静寂感は十分ですが、見通し感は昨今の好録音と比べると透明度が僅かに及ばない気もしますし、タンプーラの煌びやかさなどにも、もう少し鮮烈さが欲しい様には思います。


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