幻想曲 ハ長調 「さすらい人」 作品15 D.760
ピアノ・ソナタ 第 3番 ホ長調 D.459
ピアノ・ソナタ 第 7番 変ホ長調 作品122 D.566
2010年録音
レーベル:Gramola
メイラ・ファルカシュによるシューベルトのピアノ・ソナタ第3番、第7番、 第15番、第18番/さすらい人幻想曲を収録した2枚組CDのDisk1です。
演奏 

(評価は5つ星が満点です)
ルーマニアに生まれ、イスラエルでピアノを学んだと言う女流ピアニスト、メイラ・ファルカシュ。
とてもゆったりとしたテンポで演奏される彼女のシューベルトには、何となく優雅さを感じる響きがあります。
ソナタ3番、7番は初めて聴く楽曲ですが、記述されているよりは遅いテンポでの演奏だと思います。
それはある程度聴き慣れた「さすらい人幻想曲」では明らかですが、テンポが遅いばかりでなく、必要以上の情感を注ぎ込み過ぎのような感触もあります。
ソナタ第3番では、余り女性らしくない鼻歌(ちょっとおじさんっぽい)が低く聴こえますが、そんな処に、ちょっと自身の演奏に酔っているような側面を感じたりもします。
或る意味、ユニークな演奏ですが、録音にも起因しているのか、音色の多彩さや声部の弾き分けなども余り巧みだとは思えませんでした。
録音 

(評価は5つ星が満点です)
とても広いホールで観客を全く入れずに録音したかのような残響の豊かさですが、結果的にはピアノが奥まって位置して聴こえ、音の輪郭や切れは悪い部類とも言えます。
定位は中央にありながら、響きは左右にワイドに広がり、潤い感も高いのですが、肝心の音色そのものに核がない印象を受け、籠っているとさえ感じる場面もあります。
背景の静寂さは完璧ですが、音響的な愉悦を得るには不明瞭さを否めません。
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