cogito ergo sum Dmitrij Kitajenko指揮

Gürzenich-Orchester Köln

(ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団)


交響曲 第 5番 ホ短調 作品64

歌劇 「スペードの女王」 序曲


2011年録音

レーベル:Oehms





演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ゆっくり、そして繊細...、と言うよりも、腫れ物にでも触れるかのような音色が印象的な冒頭のクラリネット。

しかし楽曲の局面に合わせて柔軟にその表情を変える演奏には、キタエンコの指揮者としての幅の広さが伺えますし、元々名曲の誉れ高い第5交響曲をより楽しませてくれます。

強奏場面ではとても迫力がある演奏ですし、ロマンティックな場面では、うっとりさせるような滑らかさ。

正に変幻自在にオケを操っている感じがしますが、決して奇をてらっていないのも確かだと思います。

セッション録音だと思うのですが、楽章間の繋ぎ目がないように聴こえ、一発録音しているようにも感じるのですが、気のせいでしょうか...。

カップリングの序曲に関しては、熱く盛り上がって終わる第5交響曲の後に聴くには少し物足らない楽曲。

個人的には無理にカップリングする必要はなかったと思いますし、カップリングするなら、交響曲の前のトラックにすべきだったんじゃないかと思いますが、まぁ、これは演奏とは関係ない話ですね...。


録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


SACDハイブリッド盤ならではの迫力ある再生音で、低音弦やティンパニの波動がビシビシ伝わってきます。

上方向への伸びやかさも素晴らしく、定位も明瞭、奥行き感も十二分。

なのですが、少し全体にブーミーな印象もなくはなく、音の輪郭や切れには少し物足らなさがあります。

温度感も高く、決して悪い録音ではないのですが、タイトさが今一歩と感じるのは、コーラスで試聴を繰り返した後に聴いているからかも知れません。


(画像をクリックしていただくと、HMVの当該サイトへリンクしています)