cogito ergo sum Denis Matsuev (p) Valery Gergiev指揮

Mariinsky Orchestra(マリインスキー劇場管弦楽団)


Shostakovich - ピアノ協奏曲 第 1番 ハ短調 作品35

Shostakovich - ピアノ協奏曲 第 2番 ヘ長調 作品102

Shchedrin - ピアノ協奏曲 第 5番

2009年、2010年録音

レーベル:Mariinsky


何と注文から1年以上待っての到着となったこのアルバム...。

HMVが悪い訳ではなく、リリースが延長され続けてきただけなんですけどね...。


演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


HMVの解説には『マツーエフとゲルギエフが本気を出すとこうなる!凄いのひとことに尽きる撃演』とか『マツーエフとゲルギエフのコンビで聴くと、大交響曲を聴くような充実感と印象を受けます』なんて書いてありますが、私にはその反対に聴こえます。

特にかなり早いテンポ設定が多いショスタコーヴィチの第1協奏曲では、敢えて軽妙快速を狙っているのだとさえ思わせる演奏ですが、緩急の付け方はかなり幅があるように感じます。

第2協奏曲になると、少しオケの響きにも厚みを感じますが、それでも「大交響曲」は完全に誇張表現ではないかと思いますし、それはマツーエフとゲルギエフの意図した処でもないように感じます。

最終的には好みの問題なのですが、私としてはもう少し重厚でシニカルな側面を匂わせる演奏の方が好きですが、この敢えて狙ったであろうと思える柔らかめのアプローチも、面白いと思います。


シチェドリンのピアノ協奏曲第5番は初めて聴きました。

ショスタコーヴィチ、ピアノ協奏曲第1番 21分47秒

ショスタコーヴィチ、ピアノ協奏曲第2番 18分36秒

に対して、シチェドリンの演奏時間は33:04秒とカップリングされている中では最も長く、これがメインだったとは思えませんが、楽曲の様相もちょっと掴みどころがないので、少し聴き疲れを感じました。

ドンチャン騒ぎの楽曲ではなく、どことなく神秘的な様相があったりしますが、終楽章では多彩な打楽器が印象的で、シチェドリンお得意のドーンと終わる楽曲です。(すみません、訳分からないですよね...)


録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


SACDハイブリッド盤ですが、このフォーマットとしては珍しく、「背景の静寂」という言葉が浮かぶ録音です。

SACDハイブリッド盤の場合、「背景の静寂」という言葉が不自然に感じる程、音場再現に自然さを感じる事が多いのですが、この録音ではそれをしっかりと感じます。

それは漆黒の静寂なのですが、音場全体が少し奥まっていて、その分音の見通し感も芳しくない印象です。

定位は悪くなく、音も適度に艶やかですが、迫力を訴求するような録音でもなく、フォーマットを考えれば物足らなさを否めません。


しかしそう感じるのは、自宅試聴をしたC-1000fを返した後の後遺症なのかも知れません...。

やばいなぁ...。


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