交響曲 第 9番 変ホ長調 作品70a (ピアノ4手版)
映画音楽 「団結」 作品95より ワルツ(ピアノ4手版)
バレエ組曲第2番 作品89bより ポルカ (ピアノ4手版)
映画音楽 「コルジンキナーの冒険」 作品59より 「追跡」 (ピアノ4手版)
2台のピアノのための組曲 嬰ヘ短調 作品6
2台のピアノのためのタランテラ 作品84d
2台のピアノのための陽気な行進曲 作品84c
2台のピアノのための小協奏曲 イ短調 作品94
2007年録音
レーベル:Toccata Classics
演奏 


(評価は5つ星が満点です)
ちょっとマニアックなアルバムかもしれませんが、ショスタコーヴィチ自身が4手のために編曲した楽曲と、2台のピアノのための作品を集めたものです。
交響曲第9番は世界初録音との事ですが、元曲が交響曲である事を意識しない丁寧で端正な演奏で、不必要なスケール感を演出していない処に好感が持てます。
この楽曲と2台のピアノのための組曲以外は、短い楽曲が並びますが、そのどれもが楽しい雰囲気に溢れ、演奏そのものもとても楽しそうです。
そして2台のピアノのための組曲は、30分弱の4楽章からなる楽曲ですが、これがまたとても素晴らしいです。
主題はかなり単純なコード進行の上に構築されているように感じられ、プログレ・メタル・バンドがカヴァーしたらとても楽しそうな雰囲気があったりします。
第3楽章のノクターンなど、ラフマニノフ程濃密ではありませんが、ロマンティックな印象を受けるその旋律に、ショスタコーヴィチが意外とロマンティストであったのではないかと想像させるに十分なものがあります。
演奏は繊細でありながらも楽しさを十分感じさせるもので、語り合うかのような息の合いようで、音色や表現にも多彩さが感じ取れます。
録音 


(評価は5つ星が満点です)
柔らかな木質系の静寂を背景に、穏やかでゆとりが感じられる録音です。
4手の演奏は特に素晴らしく、低音の豊かな響きも音の波紋の広がりが見えるかのような実在感と温度感で再現され、1台のピアノにも拘らず、4手ならではの響きの厚みも感じられます。
2台のピアノの録音では、若干ですが音の見通し感と粒立ちに物足らなさを感じますし、温度感や実在感も多少減退している印象です。
しかしながら2台のピアノの響きの描き分けも見事で、自然な定位で奏者二人の巧みな語り合いが見えるかのように音場を再現しています。
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