cogito ergo sum David Zinman指揮

Tonhalle Orchester Zürich

(チューリヒ・トーンハレ管弦楽団)


交響曲 第 8番 ロ短調 「未完成」 D.759

Andreas Janke (vn)

ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D.438

ヴァイオリンと管弦楽のためのポロネーズ ロ長調 D.580

ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲 ニ長調 D.345


2011年録音

レーベル:RCA


演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ジャケットには7番と表記され、国際シューベルト協会はD759「未完成」は7番と定めている様ですが、どうも私には第8番の方がしっくりきます。

さて、演奏ですが、「未完成」は早目のテンポ設定ながら、かなり重厚な響きで展開されます。

隙のない演奏は、確かな技術の反映も感じられますが、一種「自信満々」的な側面が見え隠れしているようで、私としては余りシューベルトらしいとは感じられません。

ブラームスの交響曲を連想させるどっしりとした、そして「ロマン派」を印象付ける展開ですが、必要とされる繊細さが欠けているようにも感じられたりします。

ヴァイオリンが主役の3曲に関しても、基本的には重厚な手ごたえです。

D438は楽曲の愛らしさも手伝って、若干軽やかさもあるように感じますし、ヴァイオリンそのものの響きはとても美しく、「未完成」よりは違和感がありません。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ダブつく一歩手前でコントロールされている低音には高い量感が感じられ、これは私好みです。

左右への広がりも十分で、実際の編成以上に分厚い響きに感じるのは録音の傾向に拠るものかもしれません。

「未完成」では音の見通しに少し不満が残り、響きの輪郭の明瞭さに今一歩感がありますが、ヴァイオリンとの楽曲ではそれも感じず、鮮やかさ、艶やかさも十分で、ヴァイオリンへのフォーカスも見事です。


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