cogito ergo sum Bernard Haitink指揮

Royal Concertgebouw Orchestra

(ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団)


2010年録音(ライヴ)

レーベル:RCO LIVE








演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


まだ良く分かっていないからでしょうが、ショスタコーヴィチの第15番交響曲は、第1楽章以外にはキャッチーな処が殆んどなく、暗欝な印象や神秘的な印象があったりします。

しかし、ここでの演奏は、背景にしっかりとした構成が感じられる仕上がりとなっていて、穏やかさを湛えながらも緊張感がある完璧なアンサンブルで、楽曲の魅力を教えてくれているようです。

一発録りではありませんが、それでもライヴとは思えぬ完成度の高さは、コンセルトヘボウ管の実力と、それを十二分に引き出すハイティンクの力量あっての事だと思います。

マーラーやブルックナーだけでなく、ショスタコーヴィチでも定評のある素晴らしい演奏を聴かせてくれるハイティンク、出来ればコンセルトヘボウ管と、再度の全曲録音を行って欲しいと思います。

(一度目の全集の1番~4番、7、9、10、15番はロンドン・フィルハーモニック管弦楽団との演奏です)


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


再生が始まり、最初の一音が聴こえる前から、ライヴとしての場の雰囲気が肌で感じられる録音で、久々にSACDならではと言える高い実在性を、その暗騒音にも聴きとれます。

鮮やかさも十二分で、奥行き感も抜群です。

定位も自然な範囲できっちりしており、打楽器群の響きにも明瞭な音の輪郭が楽しめます。

第2楽章のチェロのソロなど、ヴィブラートの波紋がそのまま伝わってくるかのように感じられ、それは低音だからと言う理由だけではなく、ヴァイオリンのソロでのヴィブラートにさえ同じ感覚を持つほどの音響的な素晴らしさ、愉悦感があります。

スペキュタクラーさの低い楽曲なので、響きのスケール感は少し寂しい印象もありますが、聴衆ノイズも皆無の録音には、弱音時の潤いある響きの美しさや、コンセルトヘボウ管ならではの素晴らしい木管群の美音が楽しめ、かなり優れた録音だと思わせるものを感じます。


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