cogito ergo sum Alexander Titov指揮

St. Petersburg State Academic Symphony Orchestra

(サンクト・ペテルブルク交響楽団)



2010年録音

レーベル:Northern Flowers


Northern Flowersがリリースを続けている「戦火の音楽」シリーズのvol.14です。




演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


レオニード・アレクサンドロヴィッチ・ポロヴィンキン(Polovinkin, Leonid Alexandrovich:1894-1949)はショスタコーヴィチより1世代前のソ連の作曲家で、ミャスコフスキーらと共にモスクワ音楽院で学んだとの事で、グリエールに師事しているらしいです。

HMVの解説に拠ればこの第9交響曲は15年の歳月を掛けて作曲されたとの事ですが、一聴した限りでは難しさもなく、明るい様相さえある、「戦時の音楽」という言葉には直接的には結び付かないような楽曲です。

50分弱の4楽章構成で、その意味では確かに交響曲なのでしょうが、内容的には何らかの寓話を題材としたかの様な物語を感じさせるものだったりします。

演奏はとても丁寧で緻密と言えますし、かなりの出来だと思います。

微細な部分での僅かな糸の解れは感じますが、その完成度は高いと感じます。


録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


とても素晴らしい録音だと思います。

通常のCDフォーマットでこれ以上は望めないとさえ感じる鮮やかさがあり、音の見通しもとても素晴らしいです。

定位が明確で、各楽器の質感が確かに感じられるほど実在性も高いのですが、演奏の素晴らしさもあってか、その響きには美しい交わり、正にシンフォニーを感じます。

音の粒立ちの良さも一級品で、適度な温度感も、漆黒の静寂を背景に感じられます。


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