cogito ergo sum Marina Tarasova (vc)

Veronika Duderova指揮

Symphony Orchestra of Russia

(ロシア交響楽団)


チェロ協奏曲 ホ短調

チェロと管弦楽のためのコンチェルト・ラプソディー


1994年録音

レーベル:Regis




演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ハチャトゥリアンらしさが十二分に感じられるロシアの田舎風景が展開されているかのような演奏には、仄かに哀しい旋律が印象的です。

実際の技術的な難易度は分かりませんが、少し硬質的、金属的な響きのタラソヴァのチェロには、ちょっと精一杯的な余裕のなさを感じる場面もありますが、オケとのバランス感は悪くないです。

コンチェルト・ラプソディーは協奏曲以上にシンフォニックな展開が見られ、チェロのソロにも見せ場が多いように感じられます。

もっとコンサートやアルバムで取り上げられてもおかしくない楽曲に思えますが、やはりハチャトゥリアンって一般的には好まれないんでしょうか...。


録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


かなり長い残響が美しく、それが演奏に好ましい潤い感を与えていると思います。

音の粒立ちや輪郭も悪くなく、しっかりとした定位と響きの広がりには、有機的な繋がりが感じられます。

少し平面的な印象があるのは録音年からも致し方ないかと思いますが、決して悪い録音ではないと思います。


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