cogito ergo sum Karel Ančerl指揮

Czech Philharmonic Orchestra

(チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)


1988年録音

レーベル:Supraphon








演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


グラゴル・ミサのテキストはラテン語ではなく古代教会スラヴ語のミサ典礼文によっているそうですが、一般のミサ曲から連想する「敬虔さ、荘厳さ」とはかけ離れた、とてもスペキュタクラーな作品です。

ブログを拝見しているvodkaさんがN響の演奏会でお聴きになった記事を掲載されていて、興味があったので購入しましたが、ここまでの楽曲、演奏とは予想もしていませんでした。

N響の演奏は、N響アワーでも聴いていたのですが、その時にはさして凄いとも思いませんでしたが...。


グラゴル・ミサはオルフの「カルミナ・ブラーナ」を連想させる楽曲ですが、オルガンのド迫力のソロがある分、スペキュタクラーさはカルミナ・ブラーナ以上と言えます。


「タラス・ブーリバ」 は管弦楽曲ですが、グラゴル・ミサ以上にスペキュタクラーで、多彩な打楽器群やハープが鮮やかに用いられ、オルガンも楽曲に華を添えます。


両曲とも演奏も物凄い熱気と迫力ですが、熱さにアンサンブルが乱されることは皆無です。

チェコのオケらしくキレのある少し乾いた響きを感じますが、その音色は不快な乾きではなく、楽曲の魅力をさらに盛り上げるものと感じます。

お国ものを自信を持って演奏している姿が窺われ、アンチェルの棒は熱くも精緻な演奏を導いていると思います。


録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


CDフォーマットですが、驚くほどの高音質です。

壁一面がスピーカーになったかの如くの音場再現で、個々の楽器の音色も明確明瞭、音の立ち上がりはこの上なく鮮烈です。

オーディオ好きには堪らない録音と思われ、定位も素晴らしく音離れも良好で、温度感、実在感も高い録音です。

楽器の質感が見えるかのような再現で、とても良いホールの特等席で聴いている感覚を楽しめます。

ただ、トラック間のつなぎに少し不自然さが感じられ、残響は美しく響くホールでの録音と思われますが、完全な静寂に響きが消えてゆく前に切られているのが残念です。

ただ、それは少し大きめの音量でなければ不自然とは思えない範囲かも知れず、気になって仕方がないほどのことではないとも言えます。


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