cogito ergo sum Moryto - チェロ協奏曲

Tomasz Strahl (vc) Mirosław Jacek Błaszczyk指揮

The Silesian Chamber Orchestra(シロンスク室内管弦楽団)


Shostakovich - ヴァイオリン協奏曲 第 1番 イ短調 作品77

Roman Lasocki (vn) Mirosław Jacek Błaszczyk指揮

The Slesian Philmarmonic Symphony Orchestra

(シロンスク・フィルハーモニー交響楽団)


2005年録音

レーベル:Dux


ショスタコーヴィチ評盤記Ⅱ で評価が高かったので買った1枚です。


演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ショスタコーヴィチ目当てに買ったアルバムでが、結果的にはカップリングのスタニスワフ・モリト(1947- )のチェロ協奏曲に圧倒されました。

ポーランドの作曲家モリトはショパン大学の学長でもあるそうですが、詳しくは知りません...。

完全に現代音楽していますが、トマシュ・ストラールのチェロが凄まじく、とても楽しめる楽曲です。

溢れんばかりの熱気と緊張感を核に持ち、チェロが完全にイニシアチヴを握って、弦だけの室内楽団を巻き込んで織り成す響きは低音好きにはたまらないもので、現代曲ならではのビート感もある楽曲です。

モリトの楽曲だけだったら完璧に5つ星です。


対してショスタコーヴィチのヴァイオリン・コンチェルト、悪い演奏ではないのかもしれませんが、致命的な処があると感じてしまいました。

それは協奏曲なのに、オケとヴァイオリンの響きが完全に乖離していると言うか、遊離している印象があるからです。

問題はかなり遅めのテンポ設定にあるようで、ラソツキのヴァイオリンの響きがとてもぎこちなく、間延びしているようにさえ聴こえてしまい、完全に浮いた印象を受けます。

第3楽章の長いカデンツァでは、かなり素晴らしいと思える演奏なのですが、オケとの協奏部では、ヴァイオリン協奏曲なのに、ヴァイオリンの響きが邪魔とさえ感じてしまいます。


録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


CDフォーマットですがとても素晴らしい録音です。

チェロ協奏曲での低音域の波動はビシビシ伝わってきますし、温度感や音の立ち上がり、切れ、粒立ちも最高です。

細かなニュアンスも十分伝えてくる録音で、自然で明瞭な定位と十分な質感を備えた優秀録音だと思います。



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