cogito ergo sum Andrew Litton指揮

Bergen Philharmonic Orchestra(ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団)


交響曲 第 3番 イ短調 「スコットランド」 作品56

交響曲 第 5番 ニ短調 「宗教改革」 作品107


2007年録音

レーベル:BIS






演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


「スコットランド」はゆったりと始まり、ロマン派の香り高い演奏のようにも聴こえます。

しかしどことなく凛とした響きを感じるのは、北欧のオーケストラの演奏だからでしょうか。

とても丁寧で柔らかい熱気も伝わる演奏ですが、溺れて謳い上げてしまう一歩手前で抑制を効かせ、デリケートな演奏に徹しているかのようにも感じられますが、それでも十分ロマンティックです。

最終楽章のフィナーレこそ、少し戸惑う粘りを感じますが、木管群の美しい響きが特筆できる演奏だと思います。


「宗教改革」はかなり古典派的な楽曲ですが、演奏にはスコットランド以上の熱気が感じられます。

以前、コリン・デイヴィスとバイエルン放送響との演奏 を聴いた時には、楽曲に冗長でまとまりがない印象を受けていましたが、ここでの演奏は楽曲の面白さも再認識させてくれるものがあります。


録音 演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


「スコットランド」と「宗教改革」では若干印象が異なります。

SACDハイブリッド盤ですので、それなりに見通しの良い録音ではありますが、温度感や実在感が「宗教改革」の方が優れていて、ティンパニやコントラバスなどの低音の波動は「宗教改革」ではよく感じられますが、「スコットランドでは今一歩の感触です。

音の粒立ちや立ち上がりも「宗教改革」の方に鮮烈さがありますが、両曲とも豊かな潤い感には満たされています。

この違いの根拠を確かめるためにクレジットを再度見直すと、録音エンジニアが異なっているようです。

微小な差とも言えますが、エンジニアによる録音の印象の相違ってやっぱりあるんですね。


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