cogito ergo sum Vadim Repin (vn)

Valery Gergiev指揮

Kirov Orchestra, Marlinsky Theatre, St. Petersburg

(キーロフ管弦楽団)※現在の楽団名称はマリンスキー劇場管弦楽団が一般的のようです


Tchaikovsky - ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

Myaskovsky - ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品44


2002年録音 (ライヴ)




演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


バターたっぷりの本格的なボルシチのようなチャイコフスキーです。(食べたことないけど...)

アゴーギク(テンポやリズムの意図的な変化)の幅が広く、始まった途端にこってりですが、それが嫌味でもなく素人っぽくもなく、納得できるから不思議です。

こってりこてこてのオケに対して、レーピンは戦闘態勢の様相で、果敢な挑戦者のようでもあります。

結果、熱気は物凄く、張り詰めた緊張感も高い演奏で、少し「一杯一杯」な感じもしますが、堂々たる戦いぶり。

迫真の演奏と言って良いほどのものがあり、リラックスしては聴けませんが、かなり楽しめる演奏です。


ニコライ・ミャスコフスキー(1881-1950)はロシアの作曲家で、ペテルブルグ音楽院でプロコフィエフと同級だったそうです。

27もの交響曲を作曲しており、近年再評価が進んでいるらしいです。(Wikiより)

ミャスコフスキーの楽曲は初めてで、協奏曲として一般的な3楽章構成ですが、第1楽章が20分近くもあり、続く第2楽章は10分弱、第3楽章は7分強と、かなり頭でっかちな感じです。

短い第3楽章はかなり変化に富んだ楽しい曲想で、何度か聴くうちに好きになりそうな気がします。

オケの演奏の重厚さはチェイコフスキーとほぼ変わりませんが、レーピンは少し肩の力が抜けていて、技量的にもしんどさを感じさせません。


でもレーピンって時々音程が不安定になるような気がするんですけど、気のせいですかね...。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


重厚なオケの響きをダブつかせずに聴かせる好録音で、残響はやや多めなのに音の見通しも良好です。

レーピンのヴァイオリンにはかなり明確なフォーカスがあり、細かなニュアンスも感じ取れます。

実在感、温度感もかなり高いので、まさにライブ録音らしいのですが、ノイズは殆んど感じられません。

左右や上方向への伸びやかさもある素晴らしい録音と思います。


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