cogito ergo sum Alina Ibragimova (vn)

Ilan Volkov指揮

BBC Scottish Symphony Orchestra(BBCスコティッシュ交響管弦楽団)


2008年録音









演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ニコライ・ロスラヴェッツ(1881-1944)はウクライナ出身のソ連の作曲家で、ロシア・アヴァンギャルドの作曲家の一人として前衛的な創作活動を行いましたが、晩年は政治的な弾圧を受け、ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)として余生を送ったそうです。(Wikiより)


それほど前衛的と感じませんが、後期ロマン派やショスタコーヴィッチ、プロコフィエフらとは明らかに違う印象を受けます。

特に第1協奏曲は、かなり不思議で幻想的なイメージがあり、深くて暗い、そしてなにやら澱んだロシアの森(管弦楽)に迷い込んだ妖精(イブラギモヴァ/vn)が彷徨う様相をイメージします。

第3楽章では、妖精が、絡みつく森の草木(管弦楽)を振り払いながら脱出を試みようとする様を連想させますが、最終的にも脱出できたような解決された終わりではないです。

(またまた分かり難い例えです...。)

第2協奏曲の冒頭などはチェイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を彷彿とさせる(一瞬だけですが)ものもあり、第1協奏曲以上にヴァイオリン協奏曲としての違和感もありません。


イブラギモヴァは1985年生まれのロシアのヴァイオリニストです。

初めて聴きましたが、美音系ですが若干線が細く、小柄な印象を受けます。

が、そこがまた妖精を感じさせるものがあり、今後のアルバムが楽しみなヴァイオリニストの一人ですね。


録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


必要かつ十分な好録音と感じます。

取り立てて目を見張るような特徴はないのですが、良くまとまった録音で、ヴァイオリンへのフォーカスも悪くありませんし、管弦楽との対比も楽しめます。

少し平面的で奥行き感が足りない感じはありますが、不思議な楽曲を楽しめる録音だと思います。


(画像をクリックしていただくと、HMVの当該サイトへリンクしています)


余談ですが、レコード芸術誌のとある方は、ジャニーヌ・ヤンセンを『妖精』と例えていましたが、あのガタイ、あの演奏スタイルで妖精はないと思います...。

妖精ってのは、アリーナ・イブラギモヴァみたいな女性を言うんじゃないかと思うんですけど...。


Alina Ibragimova
cogito ergo sum