cogito ergo sum Alexander Rudin (vc)

Theodore Kuchar指揮

National Symphony Orchestra of Ukraine (ウクライナ国立交響楽団)


チェロと管弦楽のための交響的協奏曲 ホ短調 作品125

チェロと管弦楽のための小協奏曲(コンチェルティーノ)ト短調 作品132

プーシキン・ワルツ 作品120


1995年録音





演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ゆったり目に始まる交響的協奏曲。

プロコフィエフとともにチェロ協奏曲第1番を改作し、初演も行ったロストロポーヴィチと、小澤征爾との演奏 とどうしても比べてしましますが、少し雰囲気が違います。

ロストロポーヴィチの演奏は、迫真とも言えるほどの緊張感で、とてもスリリングですが、ラディンのチェロは、肩の力が抜けた演奏で、必要以上に超絶技巧を意識させないものです。

オケと楽曲を作り上げている雰囲気は、こちらの演奏の方が上かもしれませんね。

小協奏曲、プーシキン・ワルツとも、プロコフィエフのロマンティックな側面を多く見せている楽曲と感じられます。


録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


最初の一音から、潤いに満ちた美音に包まれます。

かなり深いダークブラウンを感じさせる静寂を背景に、美しくも明瞭に浮かび上がるチェロの音色。

全ての楽器の音色にたっぷりの潤いが感じられ、見通しも抜群の録音で、これ以上はCDフォーマットでは望めないレベルではないかと思います。

グランカッサ(大太鼓)の響きなど、強打でなくともスピーカーの後ろの壁全体が揺らいでいるかの如き迫力で、深い奥行きや、明確な定位と相まって、ここまでの録音が出来るならSACD不要論も理解できるような気がします。

(とは言っても、私はSACDの底力を高く評価していますけどね)


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