cogito ergo sum Alice Ader (p)


2007年録音(ライブ)










演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


2回聴きましたが、それくらいで何かを語れるような楽曲ではないですね。

とても崇高な雰囲気を持つ楽曲、演奏で、特に未完の最終曲の高みには感動します。

未完のまま演奏されるので、「えっ!?」と感じる終わり方ですが、究極へ至ろうとする道の途中で、人間であるが故に全うできない...そんな哀しさと共に、諦観をも感じさせます。

アデールのピアノは初めて聴きましたが、バッハにはとてもぴったりな感じです。

変に学究肌的なアプローチでもなく、かと言って必要以上に感情的でもない深さを感じられます。

もう少し聴き込まなければいけないですね。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ライブ録音なのですが、驚くほどノイズがありません。ビックリマーク

ほんの数か所、聴衆ノイズが聴き取れますが、残響やマイクの音の拾い具合も、そして背後に感じられる木質系の静寂にも、スタジオでの録音と思わせるほどの完成度があります。

輪郭がはっきりしたピアノの音色は美しく、適度な硬質感が、これまたバッハには良く合っていると思います。


録音とは関係ないのかも知れませんが、最終曲が終って、誰もが十分に精神的な余韻を感じ切った後に初めて沸き起こる拍手と喝采が印象的です。

実際のコンサートに足を運ぶと、演奏が終わった瞬間に「ブラボー!」と叫ぶ方が必ずいますが、あれは本当にやめて欲しいといつも思います。

間髪入れずに「ブラボー」と叫ばれる演奏は、「どこがブラバーやねん!」と突っ込みたくなる演奏だったりします。

でも本当に素晴らしい演奏はやはりあり、その時には「ブラボー!」と喝采を贈ることは良いと思います。

ただその時には感動的な演奏の余韻を十分楽しんだ後に喝采を贈るべきじゃないのかと...。


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