Günter Wand指揮 Berliner Philharmoniker
1998年録音
ブルックナーの大家として名高いギュンター・ヴァントのベルリン・フィルとのライブ録音です。
版は「原典版」とジャケットには記されています。
演奏 ![]()
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(評価は5つ星が満点です)
シューリヒト/ウィーン・フィルの牙城を凌駕したと評判のCDですが...。
ベルリン・フィルは、本当に凄いオーケストラだと思います。
ライブなのに、アンサンブルに乱れもなければ、どの楽器の音色にも文句のつけようがありません。
技術と演奏に自信漲るものを感じられます。
ただ、私の好みのブルックナー像からすると、ちょっとだけ華麗な響きのようにも聞こえます。
第2楽章は、ほんの少しだけ乱暴かなって感じるところもあります。
未完に終わったブルックナーの最後の交響曲、72歳の作品としては、いささか若々しい演奏です。
ヴァントのブルックナーと言うよりも、オケの凄さが際立っているようにも感じられますが、そう感じるのは私がまだまだ未熟だからかな...。![]()
録音 ![]()
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(評価は5つ星が満点です)
ライブ録音特有の、「会場の雰囲気」が感じられる録音です、「音のないざわめきを感じられる」と言った処でしょうか。
聴衆ノイズも気になるほどではなく、音の定位も良好で、籠って聞こえる様な事もありません。
金管、木管、弦とも、瑞々しい音色を再現できており、ベルリン・フィルの技量を十分伝える録音となっていると思います。
惜しむべくは、音の奥行きが若干足りない感じがします。
ケチって安売りしていたCD盤を買ったからかな...。SACD盤を買っていれば、奥行きにも問題がなかったのかも知れませんね...。
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