cogito ergo sum Emmanuel Pahud(fl)

Sabine Meyer(cl)

Stefan Schweigert(bassoon)

Jonathan Kelly(ob)

Radek Baborák(french horn)

Simon Rattle指揮 Berliner Philharmoniker

2006年録音


フルート協奏曲 FS.119

クラリネット協奏曲 作品57 FS.129

管楽五重奏曲 作品43 FS.100



デンマークで最も有名な作曲家、カール・ニールセンの作品ですが、どの曲も初めて聴きます。


演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


とても完成度の高い演奏です。

エマニュエル・パユはベルリン・フィルの首席フルート奏者。

ザビーネ・マイヤーは、確かカラヤンに気に入られ初の女性団員としてベルリン・フィルに入団したものの、楽団員の反対を押し切ってカラヤンが強引に入団させたとかで、カラヤンと楽団との対立が深刻化した一つの原因となったとか...。マイヤーも重圧に耐えきれずに、ごく短期間で退団したとか...。むっ


パユのフルートはとても力強くて、切れのある現代的な響きですね。

一方、ザビーネ・マイヤーのクラリネットの響きは、凛とした中にふくよかさを感じさせます。

管楽五重奏も各楽器の響きがとても美しく、まさにヴィルトゥオーソ集団による演奏ビックリマークって感じです。

勿論、アンサンブルもバッチリです。


フルート協奏曲は、「室内楽風の軽妙な響きを持つ」と解説されることもあるようですが、このCDではバックのベルリン・フィルがスケール豊かな演奏なので、そのようには感じませんね。

クラリネット協奏曲もソリスト、オケとも素晴らしい。流石です!!

若干シンプルなフルート協奏曲に比べて、クラリネット協奏曲は、趣向を凝らした作品で、クラリネット独創にはかなりのテクニックを要求されるらしいですが、マイヤーは美しい音色を保ち続け、「音楽」を聴かせます五線譜


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


左右の広がり、奥行き、立体感、温度感、どれをとっても必要十分で非常に良い録音です。

ソロのフルート、或いはクラリネットも、程よく際立たせており、協奏曲の録音としてはお手本ものですグッド!

フルート協奏曲でのティンパニ、クラリネット協奏曲でのドラムで特に感じられますが、音の粒立ちも良く、かと言って音離れが良すぎる様な事もなく、響きも丁度良いです。

これがSACDだったら、もっと音場再現が繊細で奥深いんだろうなぁと想像します。


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