cogito ergo sum Hilary Hahn(vn) Jeffrey Kahane指揮 Los Angeles Chamber Orchestra

2002/2003年録音


ヴァイオリン協奏曲 第 2番 ホ長調 BWV 1042

2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043

(2nd vn=Margaret Batjer)

ヴァイオリン協奏曲 第 1番 イ短調 BWV 1041

ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ハ短調 BWV1060

(Oboe=Allan Vogel)



日本で今、最も人気のある女性ヴァイオリニストと思われるヒラリー・ハーンドキドキ

ミーちゃんもハーちゃんもヒラリー・ハーンラブラブ!

かくいう私もヒラリー・ハーン大好きです音譜


演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


 このアルバムを聴きながら、
 みなさんもゆっくりした楽章では旋律を口ずさみ、
 速い楽章では爪先で床を鳴らし、
 曲にあわせて踊っていただけたら幸いです。
 どうぞ、私たちとご一緒に!
 きっとバッハも喜ぶと思います。
  ヒラリー・ハーン(ライナ・ノーツより)


ヒラリー・ハーンは1980年生まれですので、このSACDを録音の時にはまだ、22~3才です。

しかしまぁ、有り余るテクニックに裏打ちされた、自信溢れる演奏ですね。

バッハと言えば、何かしら荘厳な、厳格な、奥深い、等々、悪く言えば重くて暗いイメージもあると思うのですが、ここで展開されるヴァイオリン協奏曲には、そのような様相は微塵もありません。

長調である第2番は勿論のこと、他の短調の楽曲でさえ、フレンドリーなバッハです。


ヒラリー・ハーン自身がライナー・ノーツに記している様に、まさに踊れるバッハベイビー

しかもその踊りは、バレエや社交ダンスの様に気負ったものではなく、「フォークダンス」のノリです。

総じてテンポは速めで、アゴーギグ(テンポやリズムを意図的に変化させること)を殆ど用いない事も相まって、「バッハで踊ろう、フォークダンスビックリマーク」って感じです。

これをどう感じるかは、人それぞれですが、こんなバッハがあっても面白いと私は思いますね。


2つヴァイオリンのための協奏曲は、恐らく左がハーンで右がMargaret Batjerだと思うのですが、自信満々に奏でるハーンに比べて、Margaret Batjerは若干自信なさげ?というか気後れしているようにも感じます。

(左右反対だったりしたら怒られますねショック!

ただ、バランスが崩れるほどの問題ではないので、良しとします。


録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


厳しい事を言えば、SACDなのですから、もっと左右に広がりがあって、各楽器の粒立ちも綺麗な録音であってほしいのですが...。

又、ハーンのヴァイオリンがもう少し際立っていた方が、ヴァイオリン協奏曲らしいとも思います。

逆に、SACDからでしょうか、低音はモコらないまでも、若干過多にも感じます。

上記のような傾向の録音だと、総じて音が変に塗り潰された様になりがちですが、そこはSACD、そんな事にはなりません。音場の立体感もイイ感じです。

と言う事で、差し引きゼロの標準的な録音と思います。


SACDハイブリッド盤です。(画像をクリックしていただくと、HMVの当該サイトへリンクしています)