(今回も、私小山田が感じたことを雑多につづっていきます)
70.2.help+人+原形と、help+人+toの違い
helpを使った文で、次の2文はどのように違うでしょうか。
(1)He helped me find the book.
(2)He helped me to find the book.
どちらも、「彼は私がその本を探すのを手伝った」の意味ですが、微妙にニュアンスが異なることがあります。
(1)のように、目的語(人)の後に原形が来る場合は、主語が「直接自分で手を下して手伝う」ことを意味します。つまり、その場で本を探す手伝いをしたことになります。
一方(2)は、「間接的に便宜を計った」ことを意味する。つまり、誰か探す人を手配したということです。おそらく、toをつけるとその場から時間的に遠くなり、間接性が強くなると考えられます。
ただ、これらのニュアンスの違いは絶対的なものではありません。なおアメリカ英語では、(2)の意味でもtoをつけないことが多いとのことです。
この項、安井稔(1996) 『改訂版 英文法総覧』 (開拓社)参照。