(今回も、私小山田の感じたことを雑多に綴っていきます)


52.1.未来表現(willとbe going to)


現行の学習指導要領では、時制の種類に「未来形」の用語はなくなり、「助動詞などを用いた未来表現」と変更されています。

そもそも、「未来形」というのがあるとしたら、「複数形」「過去形」などのように、動詞に-sや-edがつくといった、それぞれの形を表わす形態素がないといけません。英語の場合は、動詞にwillなどの助動詞がついた形なので、「未来形」はありません。

また、よく中学生向けの問題集などで、willとbe going toを互いに書き換えさせるという問題がありますが、これは間違った知識を教えることになります。
では、そのwillとbe going toの違いをみていきます。

(1)I will buy the dress.
(2)I am going to buy the dress.

(1)は、店などで見て、買いたいドレスを「その場で」決めたニュアンスがあります。
いっぽう(2)は、以前から計画して、買う「予定」があったことを示します。

主語が2人称や3人称の場合は、willは話者の強い意志や推量、be going toは客観的に起こる可能性が高いと判断した場合に使います。

(3)It will rain tomorrow.
(4)It is going to train tomorrow.

(3)は、強い推量に満ちている場合の発話で、証拠が無い場合もあります。(4)は客観的な判断を含めており、雨が降る確率が高そうな場合に使います(注)。

まとめると、
・will・・・その場で決めたり、強い意志や推量
・be going to・・・以前から予定していたり、客観的な判断


次回は、その他の未来表現を扱います。


(注)天気予報番組では、一言で済むことと、より丁寧に響くことでwillが使われることもあります。