(今回も、私小山田の感じたことを雑多に綴っていきます)


50.1.一般動詞の否定文や疑問文

(日本在住の典型的な日本語話者が)英語を習い始めた中学の時に教わったはずの、一般動詞が含まれる否定文や疑問文を作るのが不得意という大学生が少なからずいます。
例えば、次のaのような平叙文を、否定文や疑問文に変えた場合は、正しくはそれぞれbやcのようになります。

a. They went to London.
b. They didn't go to London
c. Did they go to London?

ところが、次のような否定文や疑問文にしてしまう誤りが見受けられます。

b'.*They don't went to London
c'.*Do they went to London?

つまり、否定文や疑問文を作る時、doやdidの後ろに原形動詞が来ることを理解出来ていないのです。

そこで、否定文や疑問文を間違いなく作るために、「強調文」の作り方を理解する方法があります。
例えば、上記aの平叙文からdのような強調文を作るのですが、その際、過去形や三単元のsがついた動詞をいったん「do [does, did]+原形」という形に直します。
そして、次の規則をもとに否定文や疑問文を作るというわけです。

(1)否定文は、didの後ろにnotを置く。
(2)疑問文は、be動詞のようにdidを主語の前に移動する。

d.They went to London.
→They did go to London.(彼らは、まさにロンドンに行ったんだよ)
→They did not go to London.及び Did they go to London?

e.He comes home.
→He does come home.(彼は、やっと帰って来るよ)
→He does not come home.及び Does he come home?


否定文や疑問文を作るのが難しい学習者には、「平叙文→強調文」の過程を学習するというのも、1つの手段ではないかと考えられます。