僕がこんなにも心を痛くした本は初めてです。それはヘルマン・ヘッセの『車輪の下』です。
ひたむきな自然児であるだけに傷つきやすい少年ハンスは、ひたすら勉強にうちこみ、神学校の入学試験に通るが、そこでの生活は少年の心理を踏みにじる規則ずくめなものだった。少年らしい反抗に駆り立てられた彼は、学校を去って見習い工として出直そうとする…。
僕もいじめられていたので、ハンスの性格や心の傷が重なり合うところもありました。一番言いたいのは、弱い者に対してその人の気持ちも考えて欲しい。それにしても、ハンスは神経過敏ですね。その反面、勉強は出来たのでは?ひさびさに素晴らしい小説を読みました。