菅直人は今年の正月の年頭所感で3つの重要方針をのべた。その中の一つが『不条理をただす』であった。ところが、不条理という言葉を、誤解恐れず言えば、現世の最大の不条理とも言える天変地異。今回日本でこの世界史的不条理、大震災に遭遇することになる。ただし、この彼は、この不条理を正すことには余り感心がないようだ。
ただ、この菅が、この『不条理』と言う言葉をどのような意味で使ったのかは、全く分からない。西欧で哲学議論の一つとして『不条理』を含めていってるのかどうか、意味は不明である。しかし確かにこの『不条理』という言葉が日本で流行した時期がある。フランスでジャン・ポール・サルトルや、アルベール・カミュなどが1950年代、米ソの冷戦期に、その議論を繰り広げ、それが1960年代から70年代の日本の学生運動にも影響し、所謂実存主義なるものが学生などの間で、広まった時期fがあったのだ。すなわち、ちょうど日本の学生運動が華やかかりし頃である。菅直人はこの中から政界に這い上がってきた。今の職業政治家の中にも、今のマスコミにもこの種の人間は結構いるのだ。
この実存と言うことについては色々議論がある。これは、実は西欧のクラシカルな哲学から、いやむしろスコラ哲学以降のキリスト教の宗教哲学が、西欧の人々の生活の中にある。すなわちそれまでの西欧の歴史がその背景にあるからだ。だから、日本人が『実存』が『現実存在』だと言われても、何が何だか本当はわからないのも納得できる。要するに、ニーチェが『神は死んだ』といって、これまでのキリスト教権威を否定しよう躍起になっているのは、それだけ人々の中でキリスト教というものが生活に根差していたからだ。だから、神に反抗することはいかに大変だったかということでもある。フランスでもこのキリスト教的権威に反抗するような形で、カミュは『シーシュポスの神話』というエッセーを書いている。このノーベル賞作家カミュが伝統あるこの『不条理』を連発するわけだが、このギリシャ神話のこれは冥界から妻への復讐のためこの世に戻り、再び冥界に戻るように約束して、この世に戻ったシーシュポスが、この約束を破り、この世に居座り続けたため、神に怒りによって、ハデス(冥界)より、はるかに下の地獄タルタロスに突き落とされる。そこでは大きな岩を山に運ぶが罰を与えられるが、山の頂上近くになると、また落ちてしまい、これを営々と続けるという神話だ。ようするに、カミュは厳然とある、キリスト教的価値観に反抗し、むしろ反抗するシーシュポスこそを英雄的に見、仮に、キリスト教的神にタルタロスに突き落とされようとも、哲学の本当の深淵をみようとし、反抗するする姿を主張しているわけだ。
これが日本に入ってきたが、反抗する対象のキリスト教的神の文化が日本にはないのだ。だから単にわけのわからない反抗心旺盛な学生たちは、猿まねはするが、本当は見当違いで日本流の『不条理』を叫んで学生運動を頑張ったわけだ。すなわち、格好だけの・・ということだろう。菅直人なども根本は軽薄の、この部類の人間にはいると私は推察する。
日本には仏教という生活に根差したものはあるが、それは、たとえば、親鸞の『明日ありと、思う心の仇桜、明日は嵐の吹かぬものかは』などと、この世の不条理を、明日あるかどうかもわからない不条理な存在の私たちの現実も、その事実を確認し、さらに大きなものにより、なんとかその不条理を超えようとしている、わけだ。実は西欧古典にもこのような思想はあるのだが、どうもヘーゲル的なキリスト教的スコラ哲学のなかに消えていった形跡もある。
これはどうでもいいが、菅直人を代表とする、1970年代の学生運動などをしていた方々を見ると、軽薄な、本質を見ていない西洋かぶれの浅はかな日本人がたくさんいる。政治家にも、また、マスコミにも、出版界にも・・・
菅直人などは、知ったかぶり的、意味不明なこの『不条理』なる言葉を使う。これが不条理なのだ。日本では意味不明の言葉を愚かにも使っても平気な鈍感どもにあふれている。意味不明な言葉は政治を混乱させるのは当然。今の日本の政治の現状を見ればわかる。意味不明の言葉で誤魔化す菅直人。そしてなんとなくイメージだけで言葉の意味も追求しない、今のマスコミのアホどもの罪は大きい。
シーシュポスは、約束を破り、この世に居座り続けたために、タルタロス(地獄)に落とされた。
菅直人も居座り続けることで、タルタロスへの道を歩んでいるのかもしれない。これに迷惑するのは国民だが・・
菅直人よ、お前があほでいい加減なのはよくわかっている。ただ国民が全てアホで誤魔化せると思ったら、とんでもない間違えだぞ!!このアホ首相!!
私は、こんな知ったかぶりな、小利口で、知ったかぶりの、身勝手ないい加減なおしゃべりどもや、単に目立ちたがり屋の、アホどもより、
実直に日々真面目に自分の仕事を着実にこなしている多くの人々に声援を送りたい。