短調が悲しい理由 | クラシック音楽ファンのぼやき

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短調が悲しいと感じる理由には諸説あるようですが、バーンスタインの説が非常に興味深かったのでご紹介します。

これは、バーンスタインが母校のハーバード大学で行った講義の中で説明されたものをDVDで見ました。



倍音列というのをご存知でしょうか?多くの楽器は、一つの音を鳴らしたとき、その音の周波数の整数倍の周波数の音が同時に鳴っています。

これを下から並べたものを倍音列と呼びます。


ドドソドミ・・・と続いていくのですが、早い段階で長三和音のミの音が出てくるのが分かります。出てくるのが早いものほど強く鳴る傾向があるので、このミの音はかなり強く鳴ることになります。

ここで、短三和音では、ミは♮ではなく♭を用います。ところが、ベースのドの音の倍音でミ♮の音が鳴っていますから、ミ♭の音とぶつかってうなりが生まれます。

ピアノで短三和音のドミ♭ソを弾いたら、その3つの音に比べたらとても小さい音ですが、ミ♮の音も鳴っているのです。そこから生まれる緊張感が、不安感を与え、それが悲しみの感情につながるのだという考え方です。



心理学的に、長調が明るく短調は悲しいというのは刷り込みだという実験結果があるらしい(Yahoo知恵袋で見ただけなのでソースは分かりません)のですが、このように理論的に説明できるのは面白いなと思います。