重松清『流星ワゴン』 | 文学どうでしょう

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流星ワゴン/重松 清

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重松清『流星ワゴン』(講談社)を読みました。

会社をクビになり、妻には離婚したいと言われ、こどもはひきこもり。もう死んじゃってもいいかなあと思う男の前に、不思議な車があらわれます。

車には事故で死んだはずの父子が乗っていて、その車に乗ると、やり直したい過去に戻ることができるんです。

過去といっても、実際に過去に戻るわけではなく、幻想の過去のようなものなのですが、男は同い年の自分の父親と一緒に、こどもの受験、妻の浮気など、やり直したい過去に戻ります。

父との関係を通して、家族との関係をもう一度とらえなおすという話です。

普通に面白いです。普通にってなんだよ、みたいになりますが、予想通り面白いというか、重松清はやっぱりいいですね。読みやすいし、感動します。

不器用な父親が、『とんび』の父親とかぶりました。大傑作ではないですが、読んで面白い小説です。

とんび (角川文庫)/重松 清

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おすすめの関連作品


恒例のリンクですが、タイムトラベル的なもので父親に会う話。小説だと、東野圭吾『時生』、浅田次郎『地下鉄に乗って』辺りがいいかと。

時生 (講談社文庫)/東野 圭吾

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地下鉄に乗って (講談社文庫)/浅田 次郎

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映画では、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』や『オーロラの彼方へ』もおすすめです。

重松清好きは、浅田次郎もおすすめですよ。ぜひぜひ。それでは今日はこの辺で。