『平家物語』(新潮日本古典集成) | 文学どうでしょう

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平家物語(上) 新潮日本古典集成 第25回/水原 一

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『平家物語』読み終わりました。新潮日本古典集成で上中下の全三巻。Amazonのリンクは上巻だけを貼っておきます。

新潮日本古典集成は、何故かスタンダードじゃないバージョンを採録してるっぽいですね、解説によると。その内他のバージョンも読んでみます。

読み通すのは、思っていたほど辛くはなかったですが、主人公と呼ぶべき人物がいないので、共感はし辛い感じでした。物語を読むというよりは、断片的な挿話を集めた感じです。歴史書といった感じが強かったです。

ストーリーとしては、源義経の話なんかが有名だと思うんですが、兄の源頼朝に追い詰められてはいくんですが、義経の最後なんかは全く書かれていません。武蔵坊弁慶の勧進帳の話とかもないし。その辺、義経ファンの方は物足りないかもですね。

『義経記』なんかには詳しいらしいんですけど。『平家物語』は『保元物語』『平治物語』など、周辺の軍記物語とあわせて読むと、また面白さが違うのかもしれません。

「剣の巻」が個人的には面白かったです。剣にまつわる話が出てきて、『古事記』とか神話の話も出てきますし。あとはやっぱり滝口入道の話かな~。女に迫られるけど、拒絶するやつです。小説になってたりもするので、近いうちに読んでみます。

あとは特に気に入ったキャラクターとかはいなかったですね。那須与一なんかは有名ですけど。弓矢を打つ人です。俊寛かわいそうとかはありましたが・・・。

なんか個人的にはそれほどヒットしませんでしたね。『平家物語』ファンの方などいたら、グルっぽもあるので、色々交流しましょう。おすすめの本などあれば是非是非教えてください。

最後に、ぼくからおすすめの本が一冊あって、『平家物語ハンドブック』(三省堂)というのは、すごくよいです。というか、新潮日本古典集成に準拠した形で、全話のあらすじが載ってます。この本を参照しながら読みすすめるといいかもですよ。

平家物語ハンドブック/著者不明

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人物事典や参考文献なんかも色々載ってます。小説なんかも面白そうですね。吉川英治とか。

まあそんな感じです。厳島神社とか行ってみたくなりました。