ブラヴォー!オーケストラ、大阪フィル×井上道義のショスタコーヴィチ、2月の第575回定期演奏会、今年で指揮者引退を表明している井上道義、かつて首席指揮者を務めた大阪フィル最後の定期演奏会、井上道義のライフワーク、ショスタコーヴィチのものである。J・シュトラウスのクラップフェンの森で、ロシアゆかりのもの、井上の指揮、ウィーンとロシアのものを見事にやってくれていた。ショスタコーヴィチの、ステージ・オーケストラのための組曲第1番から5曲、ショスタコーヴィチの映画音楽などを組み合わせて、かつてはジャズ組曲と呼ばれたもの、後半のバビ・ヤールと対照的なアイロニーの作品、清楚で、愉快なものを聴かせてくれた。メインのショスタコーヴィチのバビ・ヤールは第1、2楽章放送、1941年の、第2次大戦、ウクライナのバビ・ヤールでのユダヤ人虐殺で反ユダヤ主義を告発、しかし、今イスラエルによるガザ虐殺で、この曲の意味は重く、ロシアのバス歌手ティホミーロフ、世界最高の男声合唱団オルフェイ・ドレンガーで、バビ・ヤールの重い雰囲気、今、戦争の世界を実感させられて、第2楽章のユーモアはこれもソ連へのアイロニー、ショスタコーヴィチならでは名曲、圧倒的であり、来週の続きも楽しみだ。