ベートーヴェン:交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
コネソン:管弦楽のための「コスミック・トリロジー」

サントリーホールで開催された京響約2年ぶりとなる東京公演。新しい常任指揮者、沖澤のどかのお披露目公演とのことだが、プログラムが斬新。この作品をより多くの人に聴いてもらいたいという沖澤さんの熱意の表れだろう。

そのコネソン、曲目解説にあるように確かに様々な音楽から影響を受けて作曲されているのが解るが、かなり複雑で懲りに凝った作品とお見受け。京響も沖澤さんも、これを初演するのは相当大変だったのでは?とにかくこの作品に触れる機会が得られたことが良かった。演奏はお見事。

前半のベートーヴェン、第4交響曲。冒頭アダージョの緊迫感から瑞々しい躍動に至る過程が素晴らしい。全体を通して、小気味良くコンパクトにまとめたような印象が残る。管に所々綻びがあり、それらも含め、もう少し京響の演奏に積極性というか攻める姿勢があってもよいのでは?と思う部分もなくはなかったが、端正なベト4、気持ちよく聴けた。