もう3年くらいのお付き合いになるお客さま。
お友達が多く、いつも満面の笑顔のエネルギッシュな60代の女性。
早くに離婚して、女手ひとつで一人息子を育てあげた。
自営業で店舗も手に入れ、
早々にローンも返済し、
いまは店をテナントにして、
不労所得を得ながら悠々自適の生活。
昨年、遠く離れたご実家近くにもマンションを購入。
年のうち数か月は、そちらで過ごす。
仕事も、子どもも、収入も時間も手に入れて、
めちゃくちゃかっこええやん。
パワフルに自分で人生を切り開いてきた彼女の生き様、
あこがれるわ。
「もうずーっと、仕事仕事できたからね。
最近は腰の調子が悪くて、
もう仕事も辞めちゃったのよ。
暇といえば暇だけど。
今は楽になって。
やりたいことをやって、
これが心地いいの。」
ふと私は彼女に聞いてみたくなった。
「再婚しようと思わなかったんですか?」
「そりゃあ、したいと思ったわよ。
誰かいればいいなあ、ってずっと思ってた。
でもね、それも閉経まで。
閉経過ぎたら、もうめんどくさくなっちゃった。」
「え、わたし、まもなく47になるんですけど、
その頃ってことですか?」
「そうね、私は48だったから、
そのくらいの年齢ね。
でも、もちろん人によるわよー
絶対男がいないとやだって友達もいるし」
軽くショックだった。
余命宣告つきつけられたよう。
そりゃあ、身体が限りなく閉経に向かっているのはわかる。
「更年期」なんて言葉も、自分にも来るのかと少し気になる。
女は死ぬまで女。
どこかで聞いた気がするんだけど、、、
平均寿命とは、ただ肉体の寿命のこと?
わたしの知らない、わたしの中の
メスとしての女の期限。