プロ野球と節電 | 日々微々マイル

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日々微々マイル-東京ドーム


最初に断っておきますが、私はそれほど野球に興味がありませんし、ひいきのチームもいません。今回の記事は、数字の示す意味を考えてみました。


プロ野球セ・リーグが3月25日に東京ドームでの開幕試合をやるということで、その是非(というか圧倒的に非)が問われているわけですが、本当のところはどうなのでしょうか。

東京ドームは試合が行われていない日も電気の消費があり、その消費電力は15,000kW/hです。試合がある日は当然消費電力があがり、最大で60,000kW/hになります。その差が45,000kW/hで、これが1試合で消費する電力量になります。一般家庭が消費する電力量は平均10kW/hなので、4,500世帯分にあたります。

これでは、計画停電などで不便な思いをしている方や、寒い思いをして節電をしている方から不満が出るのも当然です。

しかし、野球の試合をするということは必ず観客がいます。東京ドームで試合をした場合の平均観客動員数は41,203人(2010年)です。一世帯あたりの人数を3人と仮定すると、13,734世帯になります。

1試合の消費電力量=45,000kW/h=4,500世帯
1試合の観客動員数=41,203人=13,734世帯

その差9,234世帯で、1世帯あたりの電力量10kW/hに換算すると、東京ドームで試合をした方が90,234kW/hの節電につながるのかもしれません。今は皆さん家庭でも節電をしていると思うので、一世帯あたりの電力量が押さえられているとは思いますが、それでも東京ドームで試合をして、より多くの観客を集めた方が節電につながるのかもしれません。

計画停電になる地域の方は、暗い家の中に閉じこもっているのではなく、家族みんなで野球を見に行った方が明るいし、暖かいし、何より楽しいかもしれません。計画停電しない地域の方も節電に貢献です。
また、計画停電や節電の影響から飲食業界はかなりのダメージを受けているそうです。これが長い期間続くとバイトやパートの解雇、経営難による閉店などで失業者の増加、経済はますます悪い方向へ向かってしまいそうです。野球を見に行く、外出するという行為で飲食業界への経済効果もわずかながら期待できるのかもしれません。

被災者感情もありますし、計算で出せるような単純な話でないことはわかりますが、報道されていることだけに流されず、自分できちんと検証してみることも必要だと感じました。

参考記事
プロ野球、節電課題 東京ドームのナイター3500世帯分[日経新聞]
ウィキペディア 世帯
プロ野球Freak 観客動員数