白いものたち | Jewel in the Lotus

 凪て穏やかな朝
ハン•ガンを読む


・・・

凍てついた街を歩いていた彼女が 
とある建物の二階を見上げる

目の粗いレースのカーテンが
窓を覆っている

汚されることのない白いものが
私たちの中にはゆらゆら揺れていて

だからあんな清潔なものを見るたびに
心が動くのだろうか?

洗い上げてきっぱりと乾いた
白い枕カバーと布団カバーが
何ごとか話しているように感じることがある

そこに彼女の肌が触れるとき
純綿の白い布は語りかけてくるかのよう

あなたは大切な人であり
あなたは清潔な眠りに守られるべきで
あなたが生きていることは恥ではないと

そして眠りと目覚めのあわいで
純綿のベッドカバーと素肌が
さわさわと触れ合うとき
彼女はふしぎな慰めに包まれる

「すべての、白いものたちの」
ハン•ガン 
河出文庫

・・・

緩やかに許されていくような

この文章を読んで


いつかのクリスマスミサを
思い出した


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ハレルヤクリスマスが流れる中

侍者服の裾がしなやかに
揺れるさまが印象に残った
 
白く簡素な侍者服の裾を
捌きながら歩く姿が美しくて

何故か心揺さぶられ涙が...
なんでだろう... 

その瞬間自分の醜い部分が
浮き彫りになったから...?

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“あわい”

何度も私のブログにのぼる言葉

少し前...
眠りと目覚めのあわいの中で

シスター方と同じ
白い修道服を纏っている自分の姿をみて

 寝起きに
笑顔になった


神に感謝
ご縁のあったすべての人に感謝
 これまでのすべての出来事に感謝