古くは1981年のザ・リバー・ツアーで初披露され、その後1985年のボーン・イン・ザ・USAツアーで度々演奏された。更にはトンネル・オブ・ラブ・ツアーでも再びスプリングスティーンは敬愛するエルヴィスのこの歌を唄う。


スプリングスティーンは「明日なき暴走」をリリースした1975年、自身がTIME誌の表紙を飾った後、酔っ払ってエルヴィスの豪邸グレイスランドへと赴き壁をよじ登った事がある。当然警備員に摘み出されたのだが。結局スプリングスティーンは彼のヒーローであるエルヴィスに生涯巡り合う事は無かった。


それからスプリングスティーンはエルヴィスの為に「ファイア」という曲も書いて、エルヴィスに曲のデモテープを送っている。この曲は多くのアーティストに取り上げられポインター・シスターズによってヒットした。後にスプリングスティーン自身もライブで歌ってレコード化もされている。


僕はトンネル・オブ・ラブ・ツアーでの「好きにならずにいられない」の曲の解釈、つまりはスプリングスティーンの歌声とバンドの演奏が1番好きだ。さりげないパティ・スキャルファのバックボーカルも良い味を醸し出している。