思ったようにうまくいかないと、
やっぱり私には向いてない、
って動けなくなるんです。
起業相談で、よく聞く言葉です。
でも本当にそうでしょうか?
たった一度のつまずきで、
可能性すべてを
なかったことにしてしまうなんて、
もったいない。
一度や二度
集客がうまくいかなかったからって、
あなたがビジネスに向いていない、
なんてことあるでしょうか?
──実はそれ、
完璧主義の白黒思考が生み出した
幻かもしれません。
■「全部うまくいく」か「全部ダメ」か
白黒思考が強い人は、
物事を二極で判断する
クセがあります。
- 成功 or 失敗
- 好き or 嫌い
- 敵 or 味方
- 正解 or 間違い
つまり、グレーが認められない。
途中経過や未完成を
見届けるのが苦手なんです。
これは典型的な
完璧主義の思考グセ。
グレーを受け入れる余白がないと、
結果がすべて、
になってしまう。
でも、ビジネスって
ほとんどが
グレーゾーンの積み重ねで
できています。
たとえば…
初めての商品を出して、
2件しか売れなかったとします。
白黒思考だと
やっぱり私には無理だった
このジャンルはニーズがない
と、バッサリ結論を出して撤退しがち。
でも、
よくよく分析していくと
改善点の宝庫なんですよね。
・告知タイミング
・タイトルの響き
・価格設定
・導線の設計
これらを見直せば、
たった1行変えただけで満席になる
なんてこともあります。
なのに、
結果が出なかった=向いてない
と判断してしまうのが、
白黒思考のワナ。
■なぜ“振り返り”ができなくなるのか?
白黒思考の裏には、
自己否定への恐れ
があります。
うまくいかなかった自分に
直面するのが怖いから、
極端な結論でフタをする。
失敗とラベルを貼って、
もう見ないようにするんです。
これは
完璧主義という防衛本能です。
できなかった自分を責めたくないから、
そもそもなかったことにしたくなる。
でもね。
うまくいってる人って、みんな
うまくいかなかったところを淡々と見てます。
・何が響いたのか
・どこで離脱されたのか
・どこを改善すれば伝わるのか
これって、自己否定じゃなくて
単にデータ分析なんですよ。
自分を責めることと、
改善することは違う。
でも、白黒思考のままでは
この2つがごっちゃになってしまうんです。
■「失敗しない人」じゃなくて、「戻ってこられる人」に
ビジネスで一番強いのは、
100%成功する人ではなく
失敗から戻ってこれる人です。
むしろ、何度も失敗して、
そのたびに修正して、
磨き続けた人が、
最後に残ります。
・失敗=通過点
・うまくいかない=伸びしろ
・反応がない=学びのチャンス
そんなふうに思えるようになったとき、
あなたのビジネスは、
成長曲線に乗ります。
その第一歩が、
白黒思考をゆるめること。
つまり、
「ゆるメンタル」でやっていく覚悟を持つこと。
勝ち負けじゃない。
今より少し前に進む。
その在り方が、
現実を動かしていくんです。
■セッションでの変化:彩(仮名)さんのケース
起業1年目の彩さん。
インスタの投稿が怖くて止まってます。
気が重くて…
と相談に来られました。
お話を聞いていくと
1投稿で反応がなかったら、
もう無理だと思ってしまう
それが投稿できない理由だったんです。
これはまさに、
完璧主義の成果中毒パターン。
私は彼女にこう伝えました。
一回の投稿で勝負を決めないでください。
たとえるなら、投稿は
「お手紙」のようなもの。
一通出して返事がなくても、
何通か読んで、
はじめて心が動く人もいると思いませんか?
すると彩さんは、ふっと笑って、
そっか…向いていないかも、なんて
極端すぎましたね、と。
その後、
彼女はシリーズ投稿をはじめ、
少しずつファンが増えていきました。
3ヶ月後。初のフロントセミナーが、
満席になったのです。
ゆるメンタルで動き出したとき、
ちゃんと現実はついてくる。
そんな象徴のような変化でした。
■グレーの中に、未来がある。
ビジネスも植物と同じ。
芽が出て、育って、
実るまでには
水やりやお手入れが
必要なんです。
成功したとも
失敗したともいえない、
その日々の積み重ねこそが、
大きな実りをつくっていく。
最初から完成している人なんていない。
真っ白でも真っ黒でもない、
そのグレーな道のりこそ、
あなたの財産になる。
完璧じゃなくても、進める。
すぐに結果に結びつかなくても、価値がある。
そんな
ゆるメンタル起業のスタイルを、
あなたも育てていきませんか?