【ニューヨーク=広瀬英治】パレスチナ自治区ガザでの武力衝突を巡り、イスラエルとイスラム主義組織ハマスが7月31日、人道目的で72時間の停戦に合意した。
現地時間1日午前8時(日本時間同午後2時)に発効する。
声明によると、イスラエルとハマスは停戦の発効後ただちに、エジプトの招待でカイロに代表団を派遣し、同国を仲介役として交え、恒久的な停戦に向けた交渉を開始する。72時間の停戦が実施されれば、7月8日の戦闘開始以降では、最長の一時停戦となる。
交渉ではハマスがガザの経済封鎖解除を条件として提示し、イスラエルはガザの非武装化などを求めるとみられる。不調に終われば、72時間の停戦は破棄され、双方が戦闘を再開する恐れもある。また声明では「一刻も早い恒久的停戦の実現に向け、エジプトと交渉関係者を支援するため、協調的な国際的努力を続けていく」と表明した。
一方、停戦中は、関係機関がガザ住民への緊急的な人道支援に取り組む。戦闘による死者の埋葬や負傷者への手当て、食料の補給をするほか、寸断された水道やエネルギー供給の社会基盤復旧にも努力する。