【ワーク/ライフ・バランスは子どもの有無で大きく変わる】
あなたのワーク/ライフ・バランスは1人で完結しますか?
「ワーク」で考えると、職場環境や同じ会社・部署の人たちが関わってきます。
「ライフ」で考えると、配偶者や子どもが、大きな影響を及ぼします。
特に子どもの有無は、共働き夫婦のワーク/ライフ・バランスを大きく変化させる要因になっています。
総務省「平成18年社会生活基本調査」の中から、共働き夫婦の生活時間をピックアップしたレポートが報告されました。
そこで「子どもの成長」と「仕事と生活への時間配分」いう視点から、夫婦のワーク/ライフ・バランスの移り変わりを見てみようと思います。
■夫婦のみの場合
【夫婦仲良く仕事と家事】
夫婦のみの共働き世帯の場合の仕事時間は、夫が7時間54分、妻が5時間18分となっています。
一方で買い物を含む家事時間は、夫が25分、妻が3時間3分となっています。
家事時間だけを見れば、「夫は25分しか家事をしていない!」ということになりますが、仕事時間と家事時間を合計すると、夫が8時間19分、妻が8時間21分と、ほぼ変わらなくなります。
また自由時間や身の回りの用事に費やす時間については、夫は5時間41分、妻は5時間43分と、こちらも夫婦の差がほとんど見られません。
つまり夫婦のみの共働き世帯は、「仕事と家事を2人で分担してバランスを取っている」ことが分かります。
■夫婦と3歳未満の子どもの場合
【妻が、育児も仕事も頑張る】
末子が3歳未満の共働き世帯の場合の仕事時間は、夫が8時間45分と、子どもがいない時より増え、妻は4時間22分と、子どもがいない時より減っています。
一方で家事時間は、夫が30分であるのに対し、妻は3時間4分。
育児時間は夫の43分に対して妻が2時間49時となっています。
よって仕事・家事・育児時間の合計は、夫9時間58分、妻10時間15分と、17分の差が生まれています。
自由時間については、夫が4時間9分であるのに対し、妻は3時間34分と、35分もの差が生まれています。
子どもを授かることで、「夫婦の仕事と家事のバランスが崩れる」ことになり、妻は自分の時間を削って、育児の時間を作り出していることが分かります。
■夫婦と15-17歳の子どもの場合
【やっぱり妻が、育児も仕事も頑張る】
末子が15-17歳の共働き世帯の場合の仕事時間は、夫が8時間48分と、子どもが3歳未満のときより3分増にとどまっているのに対し、妻は5時間7分と、45分も増えています。
家事時間については、夫が21分と減っているのに対し、妻は4時間18分と、こちらも増えています。
仕事・家事時間の合計は、夫9時間10分、妻9時間27分と、17分の差が生まれています。
自由時間については夫が5時間12分、妻が5時間19分と、夫婦のみの時ほどではありませんが、大幅に増えています。
妻は育児にかけていた時間が、仕事・家事・自由時間に割り戻されていることが分かります。
■子どもがいても、夫婦仲良く仕事と家事
【夫はちょっと頑張ってみよう、妻はちょっと息抜きしてみよう】
夫婦だけの時はできていた「仕事と家事のバランス」。
子どもを授かっても2人で分担して、うまくバランスを取っていきたいですよね。
これまで家事をやっていなかった夫に、突然「あと1時間分の家事をやって!」というのは無茶な話。
でも「5分増やしてみる」ならできそうですよね。
洗濯物を「洗濯機に入れる・洗濯機を回す・干す・たたむ」の「洗濯機に入れる」だけでもやってみる。
食事の「買い物に行く・作る・食器を洗う」の「食器を洗う」だけでもやってみる。
夫の家事・育児の時間が5分増えることは、妻の自由時間が5分増えることになるのです。
そして妻もちょっと息抜きをして、夫と子どもが接する時間を増やしてあげませんか?
「ワーク/ライフ・バランス」は自分のことだけでなく、自分の周りにいる人のことを考えて、初めて実現できるものなのですね。
つまり「ワーク/ライフ・バランス」は、自分も、周りも幸せになるための、素晴らしい方法と言えそうです。
↓総務省「平成18年社会生活基本調査」はこちらをクリック ↓
http://www.stat.go.jp/data/shakai/2006/index.htm
↓上記統計から共働き夫婦の生活時間のみをピックアップした結果はこちらをクリック
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