ようやくの雨です。東京、6月終わりの金曜日。

 

梅雨入りしたものの、雨が少なくて。心配になります。

言うまでもなく降れば良いというものではなく、豪雨も困るのですけれど。

 

今日の雨で少しは気も紛れるというものですが、川の上流、水瓶の辺りはどうなのでしょうね?これまでがそうだったように、少しずつ溜まっていきますように。

 

 

先々週から今週まで、風邪っ引きでした。この冬、年末から年始にかけて、コロナ?と思ってしまうような、匂いを感じず食べ物の味が分からなくなる風邪を引いたため、今年はもう重いものには罹らないと思い込んでいて。参りました。

 

夏風邪って治りが悪いんですよねえ。2週間ぶりに頭痛のない生活に戻り、ほっと一安心。元々の頭痛持ちではありますが、薬なしには暮らせない毎日。こたえました。

 

で。ちょっと大きな風邪を引くと、年をとるんですよねえ。。

 

寝ているのだから筋肉は衰えるし、体力も分かりやすく落ち。肌も熱で乾燥するからか、シワが増えてしまうやら、奥に潜んでいたシミが浮き上がってくるやら。

 

勿論、寝込んでいる時や、治り起き上がってすぐ違いに気付くわけではありませんが、後から「あ、あの風邪が分岐点だったか…」と思うことが幾度かあって。

 

仕方ないです。覚悟はしてます。

 

が、多少は抗おうと思っています。美魔女は無理ですがw、老け見えで無駄に年齢が上と勘違いされないよう、年相応の普通のアラカンでいるべく、努力、努力。

 

 

 

昨年、実家にいた12月に、nhk「最後の講義」の岩下志麻さんの回を見ました。

 

 

半年前ですけれども。いや~、本当に素敵でした。変わらずお綺麗でまあ。

 

調べましたら、1941(S16)年生まれでしたので、昨年は御年82歳。

 

(以前「極妻」を見た際にwikiを開いて確認したのですが、余りのギャップにすぐに意識から消えてなくなり。毎度毎度調べてます。バカよねw)

 

80歳超えて、あの美しさですよ。草笛光子さんと岩下志麻さんは、正真正銘、本物の美魔女。戦中生まれでここまで持たせるって、常人とはレベルが違い過ぎ。

 

着物は、クリーム色の(たぶん)付け下げをお召し。小物や重ね衿は薄めの朱色で、明るく華やかに。ご自分を分かってらっしゃる。

 

講義を聴きに集まったのは、大半が役者等の芝居に関わる人達。こんな機会はまずないでしょうから、どの人にとっても一生の宝物になったことでしょう。

 

 

あやふやなんですが「役になり切るには?台詞を自分のものにするには?」みたいな質問に、『とにかく台詞を何度も何度も言ってみる。100回じゃ足りません』と。

 

質問者もその他の周りも、『100回じゃ足りません』に驚いていたのが印象的で。

 

大女優って、努力あってのことなんですねー。「当たり前」が、一般人のそれとは違って、遥か先にあるという。

 

バレエで言えば森下洋子先生がそうですから、置き換えてみると私にも分かります。

 

他の何かに当て嵌めても同じでしょうね。外に現れ見えているものは言わずもがな、見えてないところこそ常人とは異なるもので。

 

 

見習いたい!…なんて簡単には言えないくらい、縮まりっこない差なんですよね。

 

ここまで何十年もかけて築き上げてきた彼女達の努力の背景、今が10代20代せめて30代であれば、「見習いたい!」という言葉も、戯言(ざれごと)では無くなるかもしれませんが、アラカンとあれば既に時間切れ。

 

年齢的に無謀な憧れを持つのはちょっと愚か過ぎるので、体力的・時間的に難しいことに関しては、あっさり諦めるが肝心。

 

 

一例として。

数年前、コロナ頃の話ですが、知り合いのバレエの先生に「どうしてもバレエダンサーになりたいんです」と訴えてきた、30代~40代の女性がいたそうで。

たいした経験者でもないうえ、何故か「今からでも努力すればなれる」と信じ切っており、プロダンサーを何人も育てている先生のところに連絡してきたらしく。

 

そんなの無理に決まっているのに、そうハッキリ伝えることは相手の熱量に押されて憚られ「うちでは難しいと思います」と言うしかなかったとか。

子供や友人がそこそこの経験者だったり、自分で習っていれば、そんなの無茶だと分かるんですけどね。楽器しかり、スポーツ系しかり。

 

どこをどう勘違いして、30代だか40代でも間に合うと思ってしまったのか。聞いていた私達も絶句の、理解しかねる話でした。

 

 

年齢がいってから認められた人、画家のルソーや歌手の秋元順子さん等、稀にいらっしゃいますけれど、ずーっと努力してきたからこその晴れがましいご褒美。

 

夢見ること、努力することは大事で必要なことですけれど、方向性が間違ってしまってはその努力も水の泡、何にもならないどころか愚かしくもなり。

 

シニアの水泳で新記録を出すような凄い人もいますから、決して何もかも無駄ということではなく、その人に合ったことで無理なく正しい目標設定であれば、生きる上での励みにもなりますよね。素敵なことです。

 

人それぞれ相応の目標を持つのは、人生百年と言われる今の時代、必要なことかもしれませんね。各々の自由ですから、小さなもので構わないでしょうし。

 

 

さて私は?と、ちと思い。着物ブログ、アラカンのファッション系のブログなので、そういう方面から考えてみますと、情けないことに簡素なことしか思いつかず。

 

とにかく「分相応」という観点から外れず、「似合うものを着る」(ように努める)かな?と思ったのですが、そこから一歩引いて「似合わないものを着ない」が、現実的かと。冷静に。(苦笑)

 

 

地曳いく子さんの本を何冊か読み、衣替えをしながら悶々としていたのですが、ふと思いついたことが二つありました。

 

そのうちの一つ。私が今すべきことは、増やすことではなく減らしていって身軽になっておくことじゃないの?と考えつき。私としては上出来。(爆)

 

シニアに向かい、今以上に着る物が難しくなっていく今後、似合わないものを間引くことを徹底すれば、道筋が明らかになるような気がします。

 

どうしたって着るものには迷うものですが、「この方向で行こう」と思った際、すぐ動けるようになるには、そういうファッションの筋肉を鍛えておくことが大事かと。

 

筋肉は裏切らないって言いますもんね。関節は裏切りますが…。

 

 

 

見たのは半年前、岩下志麻さんの上品なクリーム色の付け下げが、自分を綺麗に見せる大切さを教えてくれました。

 

あれくらい美しい人でも、自分に似合うもの、顔映りが良いもの、くすんで見えないもの、若く(溌溂と元気に)見せるもの等々を、選んで着ているんですよね。

 

着物雑誌等では紬もお召しですが、それはプロが似合うもの厳選で着せたグラビアです。どう見ても、岩下志麻さんに似合うのは、やわらかもの、しかも派手目。

 

たぶん、ご自身もよーく分かってらっしゃるはず。

 

勿論、芸能人という特殊な立場が影響しているでしょうが、そういうことを抜きにして、綺麗な人が心掛けている基本的なことを凡人が見習わずしてどうする?

 

 

洋服も着物も、似合わないものや合わなくなったものを除けて、似合うものを残して行きます。自分を冷静に見ないと始まりませんね。欲張っても仕方なく。

 

出来ることをコツコツと。諦めずに頑張ってみます。

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございます。

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