日差しが強くなる前にべランダ仕事を済ませてしまいたいのに、風が強かったり雨が吹き込んだりで、なかなか進みません。

 

特に趣味というほどではありませんが、もう30年余り、ほんの数鉢のベランダ園芸を続けています。

 

 

今のマンションに越してくる前に暮らしていたアパートは、川のすぐ側でした。川沿いには花木の植栽があって、四季それぞれに楽しませてもらいました。

 

アパートにも大家さんが手入れする花壇が。元は土地持ちの農家さんなので、近くに畑もあって。30年前の世田谷は、今よりもずっと田舎でしたねえ。

 

仕事の関係で東京から仙台に移り数年暮らし、また東京に戻って来たのは平成5年。

 

仙台での数年は、息子が生まれてから月に1.2度、岩手の実家から両親が車で来てくれていたので体も心も休めたのですが、東京ではそうはいかず。当時のこと、今思い出しても辛くなります。

 

一人で乳児と幼児の子育てはしんどくて。今で言うところのワンオペ育児でした。当時はそんな言葉なんぞ存在せず、そういう状況と気持ちを吐き出すところも無く。

 

体力的にも気力的にもいっぱいいっぱいで、イライラして子供に八つ当たりしそうな時、頭を冷やすため、一人で外に出て花壇の花を眺めることがありました。

 

何と言っても一人育児ですから。何があるか分からないので、お酒を飲んで緩めるわけにいかず、コンビニも近くには無かったので甘いものを買いに行くことも出来ず。部屋の明かりを見ながら、深呼吸する数分。

 

花壇や川岸の花木を眺めているうちに、少しずつ落ち着いてきて切り替えられて。もう少し耐えよう、もうちょっと頑張ろうと思えて。気分転換の、ほんの数分。

 

その当時に買った鉢植えのベゴニアは枯らしてしまったけれど、シャコバサボテンは子供が小学生からなので、もう20年以上。

 

私が実家に帰っている数ヶ月、娘は出張等で水遣りが難しい時も多いため、正直いつまで面倒を見られるか(要は生きているか)不安ではありますが、とりあえず東京にいる間は何とか頑張ってもらおうと、一サイズ大きな鉢に替えたりしてます。

 

しょっちゅう強風で倒れるようになったので、仕方なく昔の土を再利用の植え替えです。今秋、母が買っていた鉢植え用の培養土を息子の車で運んでもらって、来春に再度やり直す予定。面倒は面倒ですが、それくらいはしてあげないとね。

 

 

と、そんな話をつらつら書きたくなってしまったのは、(今はペーパーのゴールド免許ですが)運転していた昔のことを思い出したり、着て行ったのが、いつも春に着る、萌え出る草を思わせる緑味のある水色の紬だったからでしょうかねぇ。

 

東京に戻って来たのが、今は自立した息子が2歳になった春だったもので。。

 

 

薄水色(緑みのある水色、人によっては青みの薄緑)に、花弁が朱色の紫の花や白い水玉模様の紬。

 

帯揚げは、ごく薄いクリーム色にパステル系の色のぼかし。

帯締めは、赤紫に白ライン。

 

帯は、薄紫色地、石畳にレトロモダン柄の博多帯。

 

 

これがまた「わざわざ呉服屋さんで合わせて買ったの」って言いたくなるくらいに、色味がピッタリで。勿論たまたまなんですが、載せてみてビックリでした。

 

「この紬に合う帯が欲しいんだけど。白地や黒地、それに縞の博多はあるので、それ以外であるかしら?」といった相談で、『こちら、ちょっと若めかもしれませんが、如何でしょう』で、「あら、ピッタリ!」みたいな。(バカですみません)

 

このコーデだと、正直ちょっと若めどころか若作りっぽいんですがw、来年か再来年にでも同じ着方をして、外光で写真を撮ってみようかな?と思ったり。

 

それゆえ、洗って仕舞う前に一度着ておこうと選んだ着物なんですけれど、もう何回か着ることにして、畳んで箪笥の中へ。

 

 

さっさと着て仕舞おうと思うなら、秋にも着れば早いのですが。。

 

模様の花は単に「花」なだけで、名前があるちゃんとした花模様ではなく子供の絵のようなものですし紫色なので、秋に着ようと思えば着られるんですよねえ。

 

しかしながら今まで着用は春のみ。秋に着たことは無く、というより着ようと思ったことすら無かったため、秋の帯を合わせたことも当然ありません。

 

着物に詳しかろうが詳しくなかろうが、なんとな~く、そういうものなのだと思います。ごくごく普通の色彩感覚を持っていれば。この紬の色は、春っぽい色。

 

 

分かりやすい季節ものでなくても、誰しも、そういう着物ってありますよね。洋服と同じ。(総合的に春秋用でも、春のみ秋のみも多いのが現実かと)

 

毎日着るわけでなし、年も年ゆえとりあえず四季それぞれに少しは着る枚数もあるので、これからも春用の紬でいきます。

 

娘に下ろすのを先延ばしにした、この若めの春色紬、来年もちゃんと着ないとー!

 

 

お読みいただき、ありがとうございます。

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