水は怖いですね。
東北出身者として思い出すのは、東日本大震災。
マグニチュード9.0、最大震度7でしたが、地震そのもので亡くなった人は極僅かで、9割9分が津波によって奪われて行きました。
日本は昔から災害の多い国で、地震に噴火、日照りまたは冷害による飢饉が絶えずあったわけですが、地域によって多少差があるもの。
でも水は、全国共通ではないかな?
今回、西日本から中部にかけての広い地域で、観測史上最大の雨量を記録した豪雨。
その中で、高知と京都に目が行きました。
高知の雨量たるや、物凄いものでね。
ですが、とりあえずは、物凄く傷ましい有様にはならずに済んでいる様子。
何故かと言うと、元々雨が多い地域なので、四国山地から急傾斜で流れ下りてくる水が、途中でたまらずにちゃんとはけて行くよう、長い期間をかけて整備してきたそうなんです。
なるほどーでした。
さすがに溢れてしまっている地域もあり亡くなった方もおいでですが、それでも死者が多数出てしまってもおかしくないほどの凄まじい雨量だったことを思えば…です。
台風を真正面から受ける土地でもありますから、「万が一」を「第一」とすべく、コツコツと治水事業を行ってきたのでしょうね。
まだまだ完璧ではなく、県内各河川で工事は続いているそうです。他都県の全く無関係の者ですが、宜しくお願いします!と言いたいですね。
河川にしても道路や鉄道にしても、「工事して出来上がってお終い」ということはなく、その後の手入れも大切で。
それを教えてくれたのが、京都でした。
5年前でしたか?京都が水に襲われたのは。
今回も、他府県と同様に豪雨に見舞われた京都ですが、あの時とは異なり、被害が広がることはありませんでした。
もしかしたら今回の方が雨量は多いようにも感じるのに、何が違ったんだろう?と思っていましたら、あの水害の後、行政が手を施していたんですね。
桂川全域の浚渫、
(しゅんせつ=港湾・河川・運河などの底面をさらって、土砂などを取り去る土木工事のこと)
渡月橋付近の水深深化、
桂川中流域での遊水地の拡大等、
の大規模な治水工事を行っており、それが間に合ったため、桂川が氾濫ギリギリでとどまったらしいんです。
いやー、公共工事って大事だわー。やったからと言って100%大丈夫という保証はありませんが、やらないよりは、ずっとマシ。
『コンクリートから人へ』というスローガンは、耳障りが良くてねえ。
そりゃそうだ、人の方が大事だ、と思うもので。その点は私も同じ。
ですが、津波から人を救ってくれたのは、昔からの高台と、コンクリートの建物でした。
今回、不幸にも多くの死傷者を出してしまった自治体を責めることは決して致しません。そういうことではないので。
特に晴れの国や、その隣の広がった扇状地に栄えている国は、元々は荒れた天候が多くない地域でしたから、備えも急ぎ必要とは感じていなかったとしても不思議ではなく。
そういうものですよ。
後から責めるのは簡単なんですよね。
で、予算案が出るのは一段落ついてからですから、今までより多く割かれていたら「こんなに掛けるの?こんなに要るの?」と、図らずも思ってしまうものでしょうし。
行政側も反論されれば減らしちゃうかもしれないし、反論を見越して少なめ設定かもしれないし、そもそも予算もそう無い所なら、掛けるにも掛けられないでしょうし。etc
難しいですよ。
今回の水害も当たり前、激甚災害に指定されましたから、効率よく進めて欲しいです。
泥を掻き出すところから始まって、道路の復旧、河川の補修、被災者の住まいの確保等々、やること沢山あり過ぎて、役所も大わらわでしょうけれど…。
時期的にどんどん暑くなる時期、疲れも増すでしょうし、体調管理が心配です。
早く片付けたい、早く元のように暮らしたいと思いますよね。よく分かります。
でも、どうか無理なさらないように、不便を甘んじて受け入れてお体お大事にと願います。
被害に遭われた方々へ、心よりお見舞いを申し上げます。そして、思わぬ形で鬼籍へ入られた方々のご冥福と、ご遺族の平安をお祈りいたします。
お読みいただき、ありがとうございます。