「だから、無理だって言ったじゃない…」
と、娘が口を半開きにした呆れ顔で、私をまじまじと見返しました。
『だって、時間を工夫すれば行けるかな?頑張れば大丈夫かな?って思ったんだもの』
「何で50年も生きていて、自分のこと分からないかなー。…ったくもう」
「で、これ買ったわけ?」
『うん』
「花巻にあるのに?」
『うん』
「セットで二つ目?」
『…だって、行こうと思ったんだもの。行けるって踏んだんだもの。行きたかったんだものー』
「分かった、分かった。はぁ~」(溜息)
実は、西城秀樹さんの告別式に行くつもりで準備していました。
が、やっぱり時間的、体力的に無理でした。
せっかく東京にいるのに。青山葬儀場は、うちから1時間かからないのに。(ノ_-。)
先日、義父母の三回忌を終えました。(後日アップします)
仙台で行なった後、岩手の実家に。
翌日に帰る際、実家に喪用の帯締めと帯揚げを忘れて来てしまいました。
次の日、母から電話で知らされたのですが、その時は、「しばらく何も無いと楽観的に考えることにするから。そのうち送ってちょうだい」と、今思えば呑気な答えを。
西城さんのお通夜か告別式に並びたいと思い、単の鮫小紋を出した後で、小物が手元にないのを思い出しました。
夏用の絽の帯揚げとレース組の帯締めはあるので、それで胡麻化そうかと考えました。
黒レース道中着を着ていれば、よっぽどじゃない限りバレないだろうと。
でも、暑そうだし、待ち時間は良しとしても、お焼香の時にはコートは脱ぐわけで。
それなりに色々と思い悩みましたが、ふと、リサイクルで買えばいいじゃん!と思いつき。
二組に増えてしまいますが、お焼香時に後悔したくないというのが勝りました。
ちょっと暑い中、どうにかこうにか買いに走りましたよ。
元のお値段は、帯締めが 5,500円で、帯揚げが 3,580円です。
どちらも、1,080円。〆て2,160円。
こちらのリサイクルショップ、豊富に揃えてありまして。
セットも何組かありましたが、個々の方から選びました。
実家に忘れて来た、今まで使ってきたものとは異なる感じのものにしました。
帯締めは組み方、帯揚げは織り柄が違うもの。
せっかくですから、持っているものより少し年配っぽいものに。
一般的には一組で足りるものを、二組に増やしてしまう負い目もあったものでね。
でも。
こうして準備しましたが、残念ながら一ファンとして参列することは叶いませんでした。
ですが。
慌てて買ったこの帯締めと帯揚げは、言ってみれば西城さんのために買ったもの。
他の皆さまと一緒に、直接西城さんにお別れを告げたいと思って買ったもの。
私がファンであった証です。
これから先こちらを見るたび使うたび、この一連の出来事を思い出すことでしょう。
そして直接、弔いの場に伺うことは出来ませんでしたが、こちらを買ったことを始めとして、着物・コート・草履・バッグ・白ハンカチ等々を準備したことで、気持ちに区切りがつきました。
疑似体験みたいなものですね。
勿論、完璧ではないことは百も承知ですが、弔うことが出来ました。
気持ちが動いた時には、体も動かしておくものですね。
準備した時間は無駄ではありませんでした。
最初はニュースも何も見られませんでしたが、追悼番組をなるべく逃さず見ようと思います。
お読みいただき、ありがとうございます。
