先月、『ミッドナイト・ガイズ』という、アル・パチーノ主演の映画が放送されていました。
クリストファー・ウォーケン、アラン・アーキンという、アカデミー賞を受賞した俳優達の共演。
『ミッドナイト・ガイズ』Yahoo映画より (2012年の作品)
<解説>
長年の刑期を終えて出所した老ギャングと、組織から彼を殺す密命を下された旧友が最後の夜をハメを外して過ごすさまを描く。(略)
友情と忠義の間で揺れ動く男たちの生きざまが胸に迫る。
思いっ切りネタバレですが、
アル・パチーノは28年の刑期を終えての出所。
クリストファー・ウォーケンは、組織のボスから翌朝10時までにアル・パチーノを殺害するよう命じられており、悩んだ末、打ち明けます。
老人ホームから友二人の助けで抜け出した、レーサー顔負けの腕を持つアラン・アーキンは、娼館で3Pを果たした後、二人を車で待つ間に死亡。二人と孫で真夜中に埋葬。
で、省略して、ラストシーン。
アル・パチーノとクリストファー・ウォーケンは、二人で組織に立ち向かいます。
最期までは描かれていないのですが、まあ勝つわけないわなという、『明日に向かって撃て』みたいな終わり方。渋さとカッコよさに痺れます。
小品なのですが、老いたギャングの人生の閉め方が良くてね~。
クリストファー・ウォーケンの、抑えた渋い演技が、それまでの人生を垣間見せ。
出来れば、アル・パチーノが組織のボスをやるところが見たかったなーと思うほど。
で。 こういう作品を日本で演じるなら誰?
と、何となく眺めますと、アル・パチーノのような主役級(主役系)の俳優じゃなくて、まさにバイプレーヤーの方々が思い浮かぶわけですよ。
少し前なら、高倉健さん、緒形拳さん、仲代達矢さん(存命です)等々、綺羅星のごとくいらしたんですけれども。申し訳ないですが、今だと少~し違うような気が。
下の年齢、40代50代とすれば、また主役級の人が浮かぶんです。でも、その上だと?
北野映画の影響が少なからずあるとは思います。毎回、面白く見ていますから。でもそこを抜かしても、何となくバイプレーヤーの面々に。底力、ということなのでしょうかねえ。
(あくまでも私の感想です。色々思い浮かべる方もおいででしょう。ご勘弁のほど)
…大杉漣さん、もっと見たかったですね。
年を取れば取るほど、味が出て存在感も増した俳優さん。
若い頃に素敵な方、まあイケメンと呼ばれる方々も、いないととーっても困るのですが、男優さんは芝居の構成上、ある程度の年齢以上が結構必要な上、尚且つそこからが見せ所で。
テレ東の『バイプレーヤーズ』が、遺作になったんですね。
まるでドラマか映画のような人生の閉じ方。予定よりだいぶ早かったのは間違いありませんし、無念でもありましょうが、不謹慎ながら幸せな俳優人生の幕の下ろし方とも言え…。
残された数々の作品、これからも在りし日を偲びつつ、楽しんで見させていただきます。
大杉漣さん、どうか安らかにお眠りください。
お読みいただき、ありがとうございます。