秋の深まりを日の短さで実感させられます。
東京に出て来た18歳の時、晩秋の明治神宮や表参道、神宮外苑等々の美しさに目を見張りました。言ってみれば人工的な華やかさで。
春から夏、東京の街を綺麗だと思ったことは一度もありませんでした。
秋が深まると、印象がガラリと変わりました。友達と一緒に原宿の歩道橋の上から体が冷えてくるまで眺めたり、外苑辺りを散歩したり。
山の紅葉とはまた別で、地方のいちょう並木では醸し出せない、東京ならではの秋の美しさ。道行く人のファッショナブルさが、彩りを添えているからでしょう。木々にしても人にしても、お化粧が似合う街です。
「高幡まんじゅう」
土方歳三饅頭も候補でしたが、味見したら美味しかったのでこちらを。こしあんと粒あんが色違いで。賞味期限が当日入れて4日。昔ながらのお饅頭で、飾り気の無い良いお味でした。(^~^)
着物を再び着るようになって5度目の秋です。
が、夏と冬はそれなりに行事があるので、遠慮無く着られましたが、最初の頃の秋は意外とハードルが高くて。実家の方のお祭りに合わせて帰省した時に着たのと、大学祭、お茶会くらい。
慣れないと、普段に着るのはなかなか難しいんですよね。初詣とかお参り、花火大会なら平気でも、おしゃれ着は少し勇気が要って。
それに私の場合、復活組ですから25年も昔のもの。だいぶ若い上、帯は小紋用が主で紬用は僅か。おまけにこれまた赤いときていて。
それゆえ1.2年目は、染め替えや仕立て替えが大変でしたし、今風の着方をするにはどうしたら良いのか、模索に次ぐ模索状態でした。
色々考えたつもりでしたが、やっぱり実際に着てみないと、何が必要なのか分からないってことなんですよね。頭の中だけのコーディネートは、実践的ではないのですよ。結構、間違えます。
「きものおしゃれ塾」 木村孝先生
買ったのは随分前ですが、読み直して気付いたことがありまして。
黒地と白地が極端に少ないんですよ。勿論、ゼロではありませんよ。留め袖は黒地ですし、重厚な帯では金糸とのコントラストが利いた黒地の帯があり、華やかな錦糸の白地系の帯も並んでいます。
でも、やはりメインは他の色彩豊かな色のもの達です。
今まで何度もパラパラとめくっていたのに、ハッとしたのは今回が初めて。本が喋ったら「やっと気付いたか」と言われそうなくらい。
昭和にならないように着るにはどうしたら良いのかと悩み、とりあえず潰しが利くだろうと思って買ったのは、黒地の帯。確かにスッキリして、きものキモノせず、都会の町並みには似合います。
でも前にも書きましたが、私には黒は強く感じられて。それも、生地の関係なのか着物は割と平気なんですが、帯だと強さが際立って。
気に入っていますし、東京の街には馴染みますから使い続けますが、どうにも些細な違和感がぬぐえず、このところ合わせずにいました。
そもそも着物では白と黒は特別な色で、普段にはそう着ませんものね。そういう元々の大前提がありますから、着物の色彩を見慣れて来たら原点に戻り、ちょっと違うように感じたのでしょう。
黒は留め袖と喪服以外、基本の基本としては余り使わない色なんですよね。白も、真っ白は花嫁さんのだけのものですから、同様。
白地は白地でも本当の白ではなく、白に見えたとしてもオフホワイトと言うか、ベージュやクリーム色を始めとして、必ず少し色味が掛かっているものばかりですものね。当たり前のことに納得。
黒も、黒に見えても黒ではなく、深く濃い緑だったり、まさに焦がした茶色だったり、闇に思える紺だったり、光に当たれば紫だったり。
さすがの帯締めの数々。
一生かかっても、この域には到達しない自信があります。w
今、夏に使っている、昔々買った白い帯締め。一度も使うことなく房にセロファンが巻かれたまま眠り続けて25年。平成の今だから、私でも使えたのだと分かりました。昭和には新し過ぎたんですね。
スッキリサッパリした白と黒。これからも勿論使いますが、それ以上に昔ながらの色とりどりの色たちを楽しみたいなと思い始めました。
染め物屋に生まれた孝先生に遠く及ばないのは当たり前。
せめて孝先生のエッセンスを、著書を通してほんの僅かでも分けてもらい、後を追いかけて見習って行きたいものだと思います。
色、少しずつ増やします。
お読みいただき、ありがとうございます。
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