峠の釜めしのお釜です。
群馬県・横川の。娘が持って帰って来ました。物は増やさない主義なので、本当に珍しく。炊き込みご飯を入れて、雰囲気を味わいながら、再利用しています。
 

横川釜飯のお釜

 

実家にもありました。お釜の色がもっと濃い茶色だった印象があります。

 

55年間も販売していますから、長い年月を経て色々変えていったのでしょう。調べたらこちらの進化版が、2013年度のグッドデザイン賞を受賞していました。(→こちら

「横川駅」とありますが、それは作り始めた1958年当時の名残。駅だけではなく早々と’62年からドライブインでも売っています。「おぎのや」さんのHP(こちら)によると、このお釜でご飯も炊けるそう。一度挑戦してみようかと思います。

素材上当たり前ですが、このお釜の色具合は、茶とベージュという同系色の取り合わせ。一般的な釜めし屋さんでもお馴染みですね。安全性や耐久性を考慮して、お店では木の蓋が殆どですけど、それも焦げ茶色。

同系色のグラデーションって、当たり前だからこそ難しいと、八掛を選ぶたびに思っておりまして。どの着物でも、悩みます。すぐには決められません。

昔は簡単だったんですがね。「赤」系統さえ当てがっておけば、問題ありませんでしたから。若い人には鮮やかな、少し年齢がいくと艶やかな、年配には渋めの、それぞれ似合う赤(朱・紅・丹・桃・橙・・・etc)が、ありました。

その後、大島等の紬には、どれもこれも「黒」を付けたらしいですね。丁度その頃は着物お休み中だったので、残念ながら存じません。呉服屋さんの話と、諸先輩方のブログで知りました。ちらっと、赤の反動のようにも思えますね。

その鮮やかな「赤」を、八掛ではなく江戸小紋で着ていた時期が、私にもありました。抗わず逆らわず、グレーを掛けて少し地味にしました。(9/30の記事

 

 

元々はこちら。
赤鮫小紋

色掛けを終えたのがこちら。

色掛け赤鮫小紋

 

赤+グレー=紫がかった赤になったので、八掛は、赤味のある紫にしました。

ちょっと派手かな?と心配しつつも、
その時には、どうにも紫以外に選択肢が見つけられず。脳の回路がショートしていたとしか思えない暑さの夏に選んだのが間違いかな?数ヶ月経った今なら、もっと地味なものを選べたように思います。

そんな思いや迷いはさておき、仕上がったのが、こちら。

 

色掛け鮫小紋

しつこいですが、本当はもっと地味にしたかったんです。赤を含んだ紫色の八掛のおかげで、何やら微妙に艶やかになってしまいました。まだ着ていないのでどうか分かりませんが、もしかしたら想像以上に若いかもしれず・・・。(゚_゚i)

これは私だけの感覚かもしれませんけれど、お茶席・ブログ・バレエ・その他諸々の先輩方を拝見していると、40代後半から50代半ばって、一番抑えめの色が良いように思うんですよ。

 

更年期で、女性として変わって行く時期だからでしょうか?その後の50代後半や60代からは、また綺麗な色を着られるようなイメージで。

当然、人によりますし、気のせいかも知れません。それにたまたま、そういう人達に多く会っただけのことかも分かりません。思い込み過ぎなら、それはそれで結果オーライで良いのですが、何だか気後れしてしまって。ヽ(;´Д`)ノ

羽織で半分隠れますし、何だかんだ無地(と同じ)ですから、着られると思います。いっそのこと作ったものの着ていない、派手め小紋仕立て直し羽織を合わせようかと、自虐的に真逆なことを考えたりもしています。

せっかく直したので、羽織が丁度良い時期のうちに着てみます。


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