夢を売る男/太田出版

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あらっエレカシのお歌にあったかしら
なんて思っちゃうタイトルですね
私、小さい頃から本が好きなんですね
本の匂いは必ず嗅ぎます(@_@)
なんでか違う業界にいますけど
若いころは司書になりたかったんです
私みたいに「作家」という職業に
羨望の眼差しをおくる人々が多いってことか
言い換えれば、本を出したい人っていっぱいいるんですね
自尊心と優越感を満たすのに、これほどのものはないらしい
確かにね 私もきらめく英知とほとばしる才能が欲しかった
すらすらと文字を文章にすることのできる能力のある
量産できるひとでなければ職業作家にはなれないもの
と勝手に思っていましたが、
一生のうち1冊くらいなら私にもできる?
などど想像するくらい
自費出版(ジョイント・プレス)なるシステムが
きちんと体系化されていたんですね
まんまとハマってしまってる…(・・;)
裏事情を知っちゃうことで若芽を剪んでしまわないかな
といらぬ心配したりして、でも大丈夫
書きたい、と思う衝動のある人はなにがあっても書き続けるはず
自費出版(ジョイント・プレス)に関しては
ハイリスクローリターンを承知の上
きちんと心を整理して、契約内容にしっかり納得してから
利用することが大事かと思います
知っているだけで、余裕が生まれます
この本がそのための参考書になるはずです

で、大筋の内容ですが、数年前に
ほとんど同じような事例が起こっていたんですね
ノンフィクションだったことが衝撃
作者がお金を出して出版する
ジョイント・プレスなるスタイルで業績を伸ばした
出版社丸栄社の牛河原勘治という編集部長が主人公
人の深層心理をついて、プライドをくすぐり
エグいくらいに食らいついて契約をとっていく牛河原さん
かなりのテクニシャンです
詐欺師まがいの手口ながら
周到に考えた話術で夢を見させてくれる
この部分はとっても大切なところ
自分はもっと評価されるはずと根拠なく自信を持っているフリーターを
手玉にとっていくさまは、軽快で巧妙
作家の気分まで味わえて、喜びと苦しみの中で
一冊の本が出来上がる
ちらつく野望の印税生活
イチコロやられるゎ
人情の機微を知り尽くした相手に太刀打ち出来ないょ
おそろしや~
プライドの高い主婦への対応は自分からお金を支払うように仕向け
感謝までさせるというありえない方向で契約させ、
彼女の心の闇を解放させてあげるという荒技までやってのけた
本を出版するというプロジェクトで憑きものが落ちたように
楽になるというのだ
現在の出版事情は映像やゲームに押されて右肩下がり
この状況下で小説家志望者の増加がみられるのはネットの影響らしい
ブログで一番使われている言語は日本語で
一番自己表現したい民族なのだそう
他人のは読みたくないが自分の作品は読んでもらいたい、ってこと
恥ずかしながら私もブロガーのひとりだもんね(^_^) (けど、読むのも好きょ)
そういうことで自費出版の需要が増え「丸栄社」が台頭してきたわけね
そして、小説誌関連の内情にも吃驚しました
私の作家観って間違っていなかったみたい
「物語ることに取り憑かれた人間がなるもの」
「面白おかしいホラ話を語らずにはおられない異常な情熱を持った人間だ」
ってところに共感
過去の有名作家の絶版ものを文庫化して箔付けさせ
その横に自分の文庫本が並んでほくそ笑む作家志望たちの図
あまりにも周到にねられていて、怖くなる 絶対嬉しいょ
いい文章…読みやすくて分かりやすい文章
文学的な文章…メタファーが含まれている文章
文学談義の比喩表現の部分、こねくり回した文章のところに反応しました
言い回しって、いくらでもどんなふうにも
言い換えられることのできる面白さってある
私自身同義語や形容詞を重ねたくなるクセがある
百田何某さんのはシンプルないい文章なんでしょう
羨ましいほどのミリオンセラー作家さんですが
牛河原さんには「直に消える作家だ」と言われてました( ̄□ ̄;)
狼煙舎というライバルが出現し、価格破壊を行いシェアを広げている
戦闘態勢に入った丸栄社はスパイを送り、
丸栄社より劣悪だと判明する狼煙舎
その狼煙舎を丸栄社が陥れた理由
そんなことまでしちゃった手練にたける牛河原はポリシーを持っていたわけ
結構あざといけど、その一線は守っているのである(^_^;)
作者が一攫千金できるかも、の可能性を残してあげること
(ある程度は本屋に配本する)
ターゲットは多少お金に余裕のある人たち
(困窮する人からは吸い上げない)
最後の砦の部分だが、この理念があることが
私が絶対ジョイント・プレス反対!と言い切れない理由である

牛河原さんへ
特別扱いはほどほどに
よければ、正当な報酬をいただくこととして、
もっともうちょっと良心的に校正や装丁してあげて
これはと思える作品には骨身を削って営業してほしいな、と思うょ
その才能を違う方向へ使えないものかね
もうひとつ、鼻ほじるのはお家に帰ってからにしてください