以前アスペルガーを職場に打ち明けた。



パワハラ上司からは謝罪され、私に不器用なところがあることは受け入れられた。



(とはいえ、必要な作業はこなしているし、売上の達成率は他の同僚と同じレベルですよ)



他の同僚は以前よりも優しくなった。そして何も言わない。



だがパワハラ上司は、上司の上司を交えた正式な面談が終わると、もとのパワハラ上司に戻った。



できないことを責め立てる代わりに、「苦手なことがあるなら他の事はちゃんとやってよ」とか



「このことはあなたの病気とは関係ないからね」

病気じゃなくて障害だし…



などとハンデを引き合いに出して攻撃してくるようになった。



発達障害の問題はもう少し認知されていると思っていたし、



人のハンデを使って攻撃してくることなど想定はしていなかった。



言われた時は驚いて黙ってしまい、聞き流してしまった。



ハンデがあれば何でも免除される、甘えさせてもらえると思っているわけではない。



「私は視力が悪いので遠くが見えません」というのと同じように、自分の特徴を伝えただけだったのだが。



言う方がおかしいのだから相手にしなければいいだけのこと、



とも思うのだが、やはり心に突き刺さって残ってしまう。



 










以前の面談で、アスペルガーを告白したのは、このパワハラ上司を黙らせるためだった。



パワハラを受けています、と報告してもこじれるだけだと思ったからだ。



けれど元々人を攻撃して憂さ晴らしをする人を、止める方法などないのかもしれない。



かえって攻撃のための餌を与えてしまったようだ。



精神科の主治医に相談したところ、



「仕事面の指示だけを聞いて、その人の感情はその人自身の問題だと思って、自分の心に入れないようにしましょう」



「どうしても難しいのなら、仕事の分担を工夫したり、配置転換を申し出たりしてみては」ということだった。



このアドバイスを受けて、仕事としての指示だけを聞き、



意地悪な言い方に対しては、これはこの人の病気だなと思うようにしているが、



言われた時に心に突き刺さるのは止められない。



私は受動タイプのアスペルガーのようで、子供の頃から、きついことを言われると、何と言っていいか分からず黙ってしまうことが多い。



言い返せば相手もさらに言い返してきて、喧嘩になってしまいそうで躊躇する。



けれど、言われっぱなしでは悔しいし、言わせておくから余計に言うという面もあると思う。



あまりにも酷いことを言われた時には、一言でも抗議をした方がいいのかもしれない。



ただ、その言い方が難しい。



こちらも感情を込めれば、本当に言い争いになってしまうし、言い負かされて黙っている相手ではない。












色々考えた末にたどり着いたのは、静かに一言だけ言う、ということだ。



もちろん私を主語にした I Message で。



「その言い方は傷つきます」



「アスペルガーは隠していないけれど、軽々しく口に出さないで欲しいです」



二つ目はちょっと長いなぁ。



感情を乗せずに、冷静に伝えるのはなかなか難しい。



人に大切なことを伝える時は、手のひらに乗せて静かに差し出すように渡すといい、



と言うけれど、臆病者の私にできるだろうか。



周りの人を見てみても、感情をぶつけられている人は、おとなしく聞いてしまう人が多い。



言われる側が誘発している面もないではない。



子供の頃の喧嘩を思い出すが、嫌なことは嫌、それは嫌い、と言わなければいけない時もある。



さあ、うまく言えるだろうか。自分を守れるだろうか。



そこはなんとか頑張ろう、私。