ただ、隣にいさせてほしい | 阿蘇の国のクララ

 

ママの再再発に、

いいね、コメント、メッセージ、フォロー、

ブログにも書いていただいて、

本当にありがとうございます。

 

ミナコおねえさん、サワコさん、

イケメン店長、にせモン、

ママにハグをありがとう。

 

ママが泣いちゃって、ごめんなさい。

 

2月8日(火)...

 

7日夜遅くから阿蘇の国では雪となりました。

 

「クーちゃん、帰って来て~!

今日はママの病院よ~!」

 

「チッ...、せっかく雪が積もったのに」

 

「...今日は、頭のMRIもあるから」

 

「...そうだった。

今日はとても大切な日だったね。

パパが言うには、

今日のMRIを乗り越えれば、

今年のママは大丈夫なんだって」

 

「パパ、チーズフランス食べる?」

 

めるころパン工房

 

パパ

「焼きたてパン♪早起きしたらいいことがあった」

 

パパ

「今日結果が良かったら、帰りにウナギ食べようか?」

 

ママ

「やった~♪」

 

 

ママが最後(2度目)に入院したのは、

2018年10月のことでした。

 

頭に無数のがんが見つかったため、

全脳照射のため入院しました。

 

あの時、ママは死を覚悟していました。

 

あれから、3年4ヵ月...

 

「...再発です。...治ったと思っていたんですが。

1個、2個、3、4、5、6...」

 

(どうしよう、どうしよう、どうしよう)

その言葉だけがママの頭の中でぐるぐると回りました。

 

不安が急速に胸の中で膨れあがって、

動悸がしました。

 

激しい動悸を感じながら、ママはパパを見ました。

 

パパの手はかすかに震えていました。

 

「ママ、パパ...」

 

ボワ・ジョリへ...

 

「再発してました...」

 

「え」

とミナコおねえさんは声を上げました。

 

「...ハグしましよう!」

 

ミナコおねえさんが手を差しのべました。

 

ママも同じように手を差しのべました。

 

「雨上がりの阿蘇って、きれいだと思わない?」

 

パパがうきうきしたように笑ってママを見ました。

 

パパの言葉に従って

私とママは阿蘇の国を見つめました。

 

青みがかった灰色の厚い雨雲が切れて、

ところどころから幾筋もの光が洩れさし、

その部分の雲は真っ白に輝いていました。

 

雨に濡れた路面がきらきらと光を反射しました。

 

ママの隣で見る世界は、

いつだってきらきら光り輝いていて、

目を見張るほどに美しくって...

 

ママが、この美しい世界に引きあげてくれました。

 

ママが私の世界を変えてくれました。

 

ねえ、ママ...

 

また美しい世界をみせてほしい。

 

ただ、隣にいさせてほしい。

 

そう願う気持ちは、

誤魔化しようもありませんでした。

 

(私の出番かな?)

 

(...アリス号、発進!)