コブクロの『蕾』を何気なく聞いていた。
『 散り際に もう一度 開く花びらは あなたのように
聴こえない 頑張れを 握った両手に 何度もくれた 』
という歌詞が耳に入ってきて、あることを思い出した。
母が亡くなる前日、
ベッドのそばにいてる僕に、
母の目が何かを訴えてきたので、
僕が耳をそばだてると、
虫の息で何かを伝えようとしていた。
でも、声が小さすぎて何を言っているのかわからなかった。
何度も聞き返したが、結局聞きとることができず、
母も伝えることをあきらめた様子だった。
母は最後に僕に何を伝えたかったんやろ?
と、ふと、今思い出した。