朝、1時間半ほど寝坊したためヘラブナ釣りの初釣りは諦めたが、あっさりと諦めたのには理由がある。子どもが起きてきたら、プールトラウトに誘おうと思っていたのだ。

 一回行ってみたかったんだよねー。

 

ーおひつりさま 第2巻 とうじたつや 少年チャンピオン・コミックスー

 

 プールで釣りって。としまえんは閉園したと聞いた気がするが、千葉のプールでプールトラウトが開催されている。しかも釣った魚を食べられるのだ!(持ち帰りも可)

 

プール釣り堀「FISHING POOL PARK INAGE」オープン! 

 

 

 

 首尾よく子どもから快諾いただき、伺うことに。道具はレンタルしようと思っていたのだが、料金の高さにビックリ!道具持ち込みだと2時間2500円、レンタルだと2時間4000円である。

 

 そういえばウチに使えそうなのがある。と、上州屋ご謹製のアジングロッドが2本あったので眺めてみると、ルアー重量1〜7gとある。軽いスプーンだと1gあればなんとかなるはずだ。最低重量ギリギリだとアレだけどまぁいいだろう。そこで急きょタックルを仕立てることにした。

 

 ロッドは6ftと6.3ftの2本。

 リールはSZM(上州屋ブランド)の2000番に、極太ナイロン糸が巻かれているものがひとつ。

もう一つはDAIWA レガリスの2000番に、PEラインとフロロっぽいリーダーが結ばれていた。

 これは何だろう。記憶にない。記憶にないが状況を察するにDAIWAはアジング終わりのまま、SZMは下巻きが剥き出しで、これからPEを結ぼうとしていたらしい。だが、PEラインもフロロのリーダーも糸巻きごと、どこにあるのかわからない。

 そもそも、トラウトはミチイトもリーダーも何を使っていいのか知らないのでサクッと検索してみると、ナイロンでも可、強度は2.5lbから3lbと書いてある。ナイロンリーダーの太さと強度を調べると、0.6号くらいで3lbだ。

 そう、ヘラブナ用のハリスが使い回せるのだ。

 そこで、DAIWAリールには巻かれていたPEラインにヘラブナハリスを結び、下巻きだけのSZMには8号のヘラブナミチイト(ナイロン)に、ヘラブナハリスを結んだ即席タックルを組み上げた。最後に、DAIWAリール搭載ロッドに「DAIWA」と名付け、SZMリール搭載ロッドに「SZM」と名付けた。

 スプーンやルアーは現地調達である。

 

 着いてみると、正月3日だというのに結構人がいる。受付と同時にスプーンとルアーを購入。プールをざっと見るとみんなネットを借りているので、それにネットも、と聞くと300円だと言う。シーバス用のネット持ってくればよかった。。

 「持ち帰りますか?、ここで食べますか?」と聞かれ、じゃあここで食べます。あ、釣った魚はどうするの?バケツレンタル100円です。ときた。ひえー!めっちゃ金がかかる。

 

 

 だが実釣した今ならわかる。要は、60cmクラスのデカい魚を釣る(波のプールに行く)か、デカい魚を狙わないか。

 60cmクラスを釣るならネットが必要だ。

 そうでなければ、食べる場合、バケツを持っていくか100円で借りれば、魚を抜き上げてバケツに直接ぶち込めばいい。

 食べないならバケツでも、ネットでも、針が外せればなんでもいい。借りるならバケツのほうが安い。

 

 さて、視界に入った流れるプールへまずは出陣。DAIWAリールに買ったばかりのスプーン(1.2g)を結び、子どもにキャストを教える。子どもはキャスティングは初めてじゃないのに、一切記憶から失われていた。

 次にSZMリールにスプーンを結ぼうとするが、リールが壊れているのかドラグが一切出ない。とりあえず投げてみるとなにかに「ガクッ」と引っかかりスプーンが飛ばない。

 スプールをよく見てみると、ミチイト結束部をテープで固定するのを忘れていたため、結び目にラインが引っ掛かってしまっていた。

 仕方ないのでミチイトの結び目までラインを出し、スプーンが入っていた袋のシール部で保護し再度巻き上げた。また、その最中、ミチイトがスプール内部に入っていたので引っ張り出し、ドラグも復活。そうしてようやくSZMでわたしも釣り始めた。

 が、一切アタリがない。プールだからストラクチャがないため、一応、橋の明暗なり淵際なりを攻めるわけだが、子どもにキャストを教えたときの一投目以外、アタリがない。

 そもそも流れるプールは細いから、隣の釣り人と干渉し、キャストし辛い。飛ばせても10mも飛ばせない。わたしは良くても子どもには難しい。

 

 そこで、広い50mプールの方に向かった。

 こちらはフルキャストができて、20m近くスプーンが飛ぶが、表層付近は全く反応がない。そこでカウントしながら沈めてみるのだが、2000番のリールだと巻き量が多く、スプーンを早く引いてしまい、浮き上がらせてしまう。

 そこで1秒に半回転程度のゆっくりとした回転で引くとガツン!とバイトがきた。バケツに水を入れ、抜き上げて魚をバケツに入れると、20cm程度の小さなニジマスだった。

 少し拍子抜けした。バイトこそガツン!ときたものの、その後はほとんど抵抗を感じなかった。昔、管理釣り場でフライをやったことがあるのでニジマスは初めてではないが、こんなに無抵抗なんだっけ?

 

 だがこの程度のファイトに緊急補修で動いていたSZMが悲鳴を上げ、暫定で留めたスプーンの袋のシールが剥がれてまたキャストできなくなった。

 わたしはこのあと、その対処と子どものライントラブル対処でほとんど釣りができなくなる。

 

 DAIWAを使っている子どもにバイトしてくれ!と祈るがなかなかそうはならず、食べるにはいいサイズだが一人分のニジマスしかいない。残り時間20分。なんとかSZMをだましだまし使える程度に修復し、仕方がない、と子どものDAIWAと交換して、わたしがDAIWAでキャストした。

 PEラインの感度スゲー!全然違う。知ってたけど。カウントしながらもう一度表層からチェックして、やはり底付近でアタりを確認する。プールだが、水は右から左に流れている。ダウンに、クロスに、角度を変えていくと、クロスから引いてきたときにヒット!

 だがバラしてしまう。するとポチャン!とアップ側でモジリがあったので、アップ側へキャスト。カウント3つ、沈める。ククッ、とアタリがある。二投目、同じような場所で、同じようにアタる。頼むーー!1人一匹!食わせてください!三投目もアップへキャスト。カウント3つ。ゆっくり、ゆっくり、と心のなかでつぶやく。すると見事食い付いてきた。

 二匹目は元気にに引いてファイトも楽しめ、抜き上げてみると30cmオーバーか?という堂々たる魚体。最後に釣れて良かったー、と納竿の手続きをしに事務所へ向かった。

 その時ふと嫌な気がしたんだ。手洗い場に人が群がっているから。

 

 事務所へ向かって「魚、どうやって食べるの?」と聞いてみると、案の定、手洗い場で自分で捌けと言われてしまった。やれと言われたらやるけど、アジを捌いたときも、ハゼを捌いたときもそうだったが、血の匂いで気持ち悪くなって美味しく食べられないんだよなぁ。

 ①エラを洗う。

 ②尻の穴から下顎までハサミで切る。

 ③下顎の下をハサミで切る。

 ④口の中を掴み、口側から内臓を取り除く。

 水場に張り出されているニジマスの捌き方を何度も見ながら、今でも覚えているくらいつぶやきながら捌いた。しかしなかなかうまくいかない。ワタが全然キレイに取れないので最後はハサミでパッチンパッチン切った。

 

ー放課後ていぼう日誌 2 小坂泰之 ヤングチャンピオン烈コミックスー

 

 塩をかけて、最後は炭火で焼いて出来上がり。2匹目はデカすぎて串の長さが足りない。。

 

 釣った上に殺して捌いて焼いたのに申し訳ないのだが、わたしは鮎以外の川魚が苦手なのである。すでに捌いた時点で気分が悪い。だがわたしの子どもは塩焼きが大好きだ。うまいうまいとあっという間に食べてしまった。「頭も食う」というが、下処理の過程(内臓を無理やりハサミで切った)を知っているので食わないほうがいいよと注意する。

 わたしも半身ほど食べた。焼いても身はほっこりしているが、脂が乗っているわけではなく淡白な白身魚だった。

 皮にぬめりがだいぶあったので、ハゼを処理するときを思い出し、塩をふって皮のぬめりをなるべくとった。そのためかあまり臭くはなかった。

 

 結局、釣りは準備が大事で、準備が足りないと釣行に問題を起こすことがある。

 今日はSZMが問題だった。。久し振りにリールのミチイトを巻いたせいで手順を間違えて現場で使えなくなった。高い金を払ったわたしの3分の2の時間は、SZMとの格闘だった。

 ※SZMのメーカーが悪いわけではない

 そもそもSZMはミチイト問題がなくても、リールを巻くとシャリシャリ音がしてうるさいしルアーの感覚が伝わりづらい。ナイロンミチイトだったのも使いづらい要素だった。そういえば一匹目は手応えがあまりなかったが、ナイロンミチイトだったというのも大きかったのではないか。PEラインのほうがいいだろう。

 そういえば、ヘラブナ用ハリス、0.6号はいい仕事をした。30cmのニジマスを抜き上げたが問題なかった。