子供の希望で「もうどく展Remix」へ。こんな特別展、誰がみるのかと思ったらまさかの大盛況だった。

ポルカドットスティングレイ

 毒といえばヘビイチゴ、マムシ、スズメバチ、クマバチ、あとムカデ、海水浴ではクラゲなど、子供の頃に気をつけろと言われたものだが、いや、言われてはないか、言われたのはスズメバチとマムシだけだった、まぁ、子供心に気をつけなければと思っていたものだが、そんな身近なものはなく見たことがない生き物ばかりだった。ヘビイチゴに毒はないんだっけ。
 このポルカドットスティングレイをはじめとして、毒を持つ生物は毒々しい体色で捕食者へ警告を行う。ホラホラこの体色、いかにもわたし毒持ってるでしょ?

ファイヤーサラマンダー

 なのだが、問題なのは警戒色がなく普通の色をしている猛毒持ちだ。これでは毒があると見分けようがない。

ゴライアスバードイーター

 まぁクモなら近づかないけど、キョウチクトウに至ってはただの草だから。

夾竹桃

なになに、、毒レベル4(緊急搬送を受けないと重症になる)。食べると吐き気、嘔吐、下痢、めまい、腹痛に襲われる。生木を燃やした煙も毒を含み、土壌も1年は毒性が残る。凶悪じゃないか。死ぬまではなさそうだからそれだけが救いだ。
 こういう普通の見た目をしてるのは困るんだよなぁ。あと、できれば警戒色なのに無毒、っていう生き物も紹介してもらえると深みがあって面白かったんだけど。または、毒のある生き物だけを食べる奴とか。コアラのことね。まぁ、700円の特別展なのでこんなものか。残念ながらゆっくり見られず、混んでいてどんどん押し出されて15分くらいで外に出てしまった。

 そうそう、子どもがこの特別展で体験したかったのは「スカンクのおなら」の臭い。間仕切り(?)された部屋でボタンを押すと臭いがでるのだ。もちもんわたしも興味があったのでボタンを押した。
 うーん、ちょっと、思ってたのと違ったな!?

リーフスティングレイ

 猛毒エイの写真を撮っていたら、上から手がにゅっと出てきた。え?猛毒じゃないの?とエイの毒棘を見てみるとパッツンと切られている。なんだ、安全なのか。手は水槽内のオブジェの配置を直し、その後スポイトでエイにエサをやっていた。

 エイの毒といえば、シーバスを釣りに行ったとき、ルアーにアカエイを引っ掛けたことがある。
 最初は根掛かりだと思った。だが、テンションを弱めると弱めた分だけラインが持っていかれるので、根掛かりでないようだ。最初は何が掛かっているのか分からなかったが、格闘しながら、ふと、エイである可能性に思い当たる。エイというのは尾ビレがなく、エイヒレでヒラヒラと泳ぐので、トラックでも引っ掛けたように、強弱がなくただひたすらジワーッ―と引くだろう。これはやっぱりエイだ、と確信する。
 ひたすらロッドを立てて耐えて、隙を見てリールを巻いていく。何分もやりとりしていると、夜釣りだったが、隣で釣っていたふたり組の一人が「あの人なんか大物掛けてるよ」みたいなことを言っている。そいつの友達は、「あの引きはエイだよ」と(顔は見えないが)笑っている。
 たぶん10分以上、体感だと15分、いや、20分くらい格闘してなんとか手元に引き寄せた。と言っても足元は石積みの護岸で滑るので、近くに寄っていけない。もし寄ったとしても、毒棘のことは知っているので怖くて近寄れない。
 ランディングネットに入れようとしたが、とてもじゃないが60cmの枠には入り切らない。結局泣く泣くリーダー結束箇所でラインを切ることにした。かわいそうにアカエイはルアーをぶら下げたまま海へ帰っていった。

 エイの棘にはご注意を。わたしはアカエイが怖くてウェーディングに挑戦する気になりません。