うちの実家は商売をしています。
ひいおじいちゃんの代から、いやもっと前から(!?)、商店を営んでいます。
母は不安定な自営業はもうイヤッ!と思い、お見合いでサラリーマンの父を選んだようですが、そんな父も結婚して一年経たないうちに脱サラをして、ちっちゃい会社を興してしまいました。母は未だに騙された…と言っています
(が、そんな父も会社を残し、40代のある朝、心臓麻痺で突然死してしまったので、母は予想外、想定外にも自らが自営業の主にならざるを得なくなってしまったのです。騙されたどころではありません)。
なのでうちの実家はひいおじいちゃんから続く超極小商店と父が始めたちっちゃい会社のダブル自営業の家でした。
そんなこんなで私も自営業は嫌だ!と思ったものです。
人の出入りが多い、近所の人や従業員に常にアタマを下げて歩かねばならない、しょっちゅう電話が鳴っている、父や母はプレゼントを買ってはくれるが、よくよく考えてみると取引先のお店の物を買っている様子。そういった場合、だいたい取引先で売れ残った物や作りすぎた物、店の人に言われたまんまのイチオシの品を買ってくる場合が多い…本当に、私のことを思って買ってきてくれてる?と子供心に思ったものです。
今思えば、非常に贅沢な話なのですが…。
しかし嫌だ嫌だと思うのとウラハラに私は会社勤めが性に合わず、あぁなんて自分はダメ人間なのだろう?このままでは何者でもないままにおばあちゃんになってしまう…と悩んだ結果、そうだ!人に使われようとするからダメなのだ!という結論に達してしまいました。
そう、私も超極小自営業者になってしまったのです。
もうこれはひいおじいちゃんくらいからの何かの祟りなんじゃないかと思った方が良いのかもしれません。
我が家は誰も自営業から逃げることはできないのです。
そして今年もクリスマスがやってきます。
うちの実家は一時期、毎年、クリスマスケーキはブッシュ・ド・ノエルでした。
モミの木を倒した形のクリスマスケーキです。
そう、父の取引先のケーキ店イチオシのケーキがブッシュ・ド・ノエルだったのです。
お洒落な感じのブッシュ・ド・ノエルも3年続くと、お洒落感はなく、今年もそうだったのか~、こう来たか~と、残念感が自分の中で漂ったのを覚えています。
これも今思えば贅沢な話ではありますが…。
そして大人になった今、クリスマスのケーキ今年は何にしよう?と考える時、けしてブッシュ・ド・ノエルは選びません。
ひいおじいちゃんの祟りに屈して自営業になった現在も、クリスマスケーキだけは屈せず、白い普通のクリスマスケーキを予約しています。
